2016年10月3日。ヤフーは「新卒一括採用を廃止し、新卒や既卒、第二新卒など経歴に関わらず30歳以下の方を対象とした『ポテンシャル採用』を開始する」と発表した。「新卒一括採用廃止」という言葉からは、即戦力採用だけになるのでは、との誤解が生まれやすいが、実際は逆だ。その狙いは、新卒者を含めた”ポテンシャル重視”の採用をもっと強化しよう、というものである。
即戦力のみ、というわけではない
ヤフーではこれまで、大学などの新卒者を対象とする「新卒採用」と、特定の職種について他社での就業経験を持つ人を対象とする「中途採用」を行っていた。ただし、これだと募集職種の就業経験のない人は、専門分野の知識・スキルが求められる「中途採用」の枠組みからはずれてしまい、採用選考の機会はないことになる。
たとえば、金融機関で働いている人がインターネットに関心を持ったとしても、ITやWEBの専門知識が求められるとなると、応募のハードルは高くなる。一方、フィンテック(金融+技術)への関心が高まっているIT業界としては、金融の知識を持った人も必要となってきている。それらの人にも応募の機会、採用選考の機会を提供しようとするのが、今回の”ポテンシャル採用”の狙いだ。
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