01. 「電球」とは、フィラメント、放電素子などの発光体をガラス球に入れた照明用電気器具のこと
02. ガラスに封入するのは主に空気から隔離するためで、酸素を排除することで発光素子の燃焼などを避ける
03. 空気を排除するとガラス内が低圧になり、外圧に耐える必要性があることから物理的に「球体」が好まれる
04. 現在、市販されている電球には「白熱電球」「電球型蛍光灯」「LED電球」などさまざまな種類がある
05. 「白熱電球」は内部のフィラメントという線状部分に電気が通り、その抵抗によって熱と光が生み出される
06. 白熱電球は英国の学者ジョセフ・スワンが発明・実用化したが、商用化は米国のトーマス・エジソンが世界初
07. 1848年頃、スワンは減圧したガラス球に炭化した紙製フィラメントを入れるというコンセプトで実験を開始
08. 1860年までに試作品の発光に成功し、不完全真空、炭素フィラメントの白熱電球の特許を英国で取得する
09. しかし当時スワンの電球は充分な真空度や電力供給が得られず、小型化と長寿命化は叶わなかった
ほぼ真空の球内に
10. 1875年、彼はより優れた真空引き技術と木綿を苛性ソーダで処理して炭化させた炭素フィラメントで再挑戦
11. ほぼ真空の球内に微量の酸素を残すことで、フィラメントが燃え尽きることなく定常的に白熱し発光した
12. 1878年には40時間の寿命を達成するが、スワンのフィラメントには高温時に蒸発してしまう欠点があった
13. 一方、米国では1877年に蓄音機の実用化で富と名声を得た発明家トーマス・エジソンが研究所を設立
14. 彼はニュージャージー州に建てたこのメロンパーク研究所に優秀な人材を集め〈発明集団〉を組織する
15. この研究所では電話、録音・再生可能な蓄音器、電気鉄道、鉱石分離装置などを次々と商品化
16. なかでもエジソンが注力したのが白熱電球で、先行していた他者の白熱電球研究を実用的に改良していく
17. 1879年、エジソンは木綿糸に煤とタールを混合したものを塗布し炭化させたフィラメントによる電球を完成
18. しかし白熱電球を一般家庭に普及させるには安価かつ、さらに長寿命なフィラメントの素材が必要だった
19. エジソンは木綿糸から友人の髭まで7600種類にも及ぶ素材を炭化して実験をかさねていく
20. そんなある日、彼は机上にあった竹の扇子に着目。その竹をフィラメントに使うと200時間も灯ったという
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