内定を出したくなる「好印象」な就活生とは? 第一関門は見た目、でも採用の決定打は中身

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・コンサル希望で、すでにコンサルから内定をもらっているのに、当社のようなガラリと違う業種へ応募してきた。一次面接時に「なぜ志望しているのですか?」と聞いたところ、「理由はありません。フィーリングとしか言いようがありません」と言われた。笑いましたが、嫌いじゃありませんでした。最終面接まで進んだ優秀な学生でしたが、ウチの企業風土と合わないことと、彼を苦しめてしまう未来を見据えて、不採用(300名以下、メーカー)。

話の聞きやすさも面接では重要であり、印象に影響する。しかし、採点ではさらに、「説得力」が重視される。

意欲と熱意のある学生は人事も覚える

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採用担当者のよい印象の回答には、「簡潔」「自分の言葉」「自然体」という言葉が並ぶ。就活本に書かれている模範回答ではなく、自分の経験と考えをわかりやすく説明する学生を評価しているという意味だ。つまり人事を共感させる、説得力が必要になる。メラビアンの法則で、話の内容は第一印象を決める7%に過ぎないが、最終的な評価はこの「内容」が決める。

・事例を交えて簡潔に要領よく説明できる。独創的な社会観を持っており、話が一貫している(301~1000名、サービス)。
・面接慣れしていない学生さんでしたが、自分の思いを自分の言葉で語ってくれたのは、印象に残っています(301~1000名、メーカー)。
・実習や過去の面接から受けた印象や経験をもとに意見を述べる学生。PDCAや経験学習のできる人だと好印象をもった(301~1000名、サービス)。
・とにかく真摯に自分の言葉で質問に答えようとしていた学生(301~1000名、サービス)。

今回、「人事がよい意味で印象に残っている学生」を、メラビアンの法則を使って解説した。しかし人事が好感する属性がもうひとつある。志望の「意欲」と「熱意」だ。「御社を志望します」だけではダメ。なぜなら応募学生の全員が口にするから。コメントを見ると、評価されているのは行動である。企業をよく知ろうという熱意が、インターンシップや説明会への参加につながる。何度も参加した学生の名前と顔は覚えるし、覚えた学生に対して好意的になるのが人の心理である。

・何度もインターンシップに参加し説明会に来てくれる学生。積極性を感じ、名前、顔を覚えた(300名以下、商社・流通)。
・たくさんの社員とのコミュニケーションを心がけていた学生。多くの人と話すことで、会社の雰囲気もみえてくると思う(1001名以上、情報・通信)。
・訪問会の終了後、退出時に感想を述べた後、ぜひ応募させてほしい、と直接伝えてきた学生がいた。熱意が伝わってきて好印象でした(300名以下、メーカー)。

人事は意欲ある学生を求めている。学生は意欲を伝えればよい。恥ずかしがって発言をためらう学生がいるが、謙虚さは就活では得にはならない。積極的に人事に質問してほしい。

佃 光博 HR総研ライター

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つくだ みつひろ / Mitsuhiro Tsukuda

編集プロダクション ビー・イー・シー代表取締役。HR総研(ProFuture)ライター。早稲田大学文学部卒。新聞社、出版社勤務を経て、1981年文化放送ブレーンに入社。技術系採用メディア「ELAN」創刊、編集長。1984年同社退社。 多くの採用ツール、ホームページ製作を手がけ、とくに理系メディアを得意とする。

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