こんにちは。生きやすい人間関係を創る「メンタルアップマネージャⓇ」の大野萌子です。
「自分のことは、自分が一番わかっているから」。そんな言葉をよく聞きますが、実は自分の気持ちほど、つかみにくいものはありません。
社会で生き抜くためには、他者理解の能力を必要としますが、他者理解を深めるためには、自分を知る自己理解が必要です。
そのために、自分の気持ちを、きちんと自分自身で把握することが大切なのですが、それを阻むものがあります。その原因の1つは、「他者優先」の考え方です。おそらく、小さい頃から「人に迷惑を掛けてはいけない」という言葉を何度となく言われ続けてきたことと思います。
他者優先の姿勢は大事だけれど……
「自分さえ我慢すれば……」と、波風を立てないようにする、これは、多くの人の心の底に強く根付き、だからこそ、世の中の和が保たれ、協調性を生み出す原動力となっています。このこと自体は、集団生活を送っていくためにも大切なことなのですが、この意識が行き過ぎてしまうと問題です。
実は、表出しない感情は、退化するともいわれています。つまり、自分の抱いた感情を相手に伝えずに我慢したり、自分でその感情を抑えようと繰り返していくうちに、自分の欲求や気持ちがだんだんとつかみづらくなっていきます。
「友達と何か食べに行こう」となったときに「なんでもいいよ。決めて」が通例になってしまっている。レストランに入ってからも、「食後にコーヒーが300円で付くみたいだけどどうする?」と、自分で意思決定をする前に、他人の決定にゆだねてしまう傾向がある。そんな人は自分の気持ちを見ない癖がついてしまっているといえます。
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