「タラレバ娘」ほど今の自分を変えたくはない 自分が今何をしたいのか、把握していますか

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「あーだったら」「こーしてれば」という歎きは、変わらない過去への依存であり、甘えです。今の自分に目を向けましょう(写真: beer5020 / PIXTA)

こんにちは。生きやすい人間関係を創る「メンタルアップマネージャⓇ」の大野萌子です。

“あのとき、あーだったら”“もっと、こーしてれば”……。アラサー独身女性3人が、「タラレバ」を繰り返しながら幸せを求めて奮闘する恋愛コメディ漫画『東京タラレバ娘』が、世の女性たちから共感を呼び、絶大なる人気を誇っています。

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アラサー独身女性でなくとも、「あのとき、○○を選んでいたら」「あのとき、こうしていれば」という思いを、皆さんも1度は体験したことがあると思います。現状を嘆き、過去を振り返って後悔する。そして、「なぜそうしなかったのか」とますます自分自身を追い詰める悪循環に陥りがちな思考パターンです。

「タラレバ」は“変わりたくない願望”の表れ

「タラレバ」は、戻らない過去への依存です。当然ながら過去は変わりませんが、その変わらないものに固執することは、実は変わりたくないという願望の表れでもあり、自分への「甘え」を加速させます。「そんなことない。自分は変わりたいんだ!」と反論される方もいらっしゃると思いますが、その気持ちは、本意とは違っているかもしれません。

私が日頃行っている研修の中で、自己理解のためのワークを取り入れることがあります。まず、自分自身が日頃「○○できない」と思っていることを、いくつか箇条書きに文章にしてもらいます。たとえば「私は、部屋をきちんと片付けることができない」「私は、ダイエットを続けることができない」などです。

こうしていくつかの文章を作成していただいた後、書いた文章を書き換える作業をしていただきます。「○○できない」という部分を「○○しない」に変換するのです。「私は、部屋を片付けることをしない」「私は、ダイエットを続けない」という具合です。そして、書き直した文章を読んで、感じたことをシェアするという流れなのですが、大抵ここで、ため息交じりのどよめきが起こります。

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