「愛するがゆえ」に子どもを苦しめる親の特徴 それは成長できない親の悪あがきにすぎない

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「あなたのことが大切だから言っているのよ」。これは、ときに子どもを苦しめる呪いの言葉になります(写真:よっし / PIXTA)

こんにちは。生きやすい人間関係を創る「メンタルアップマネージャⓇ」の大野萌子です。

年末年始、皆さんはどのように過ごしましたか。家族とともに楽しいひとときを過ごせた、という人がいる一方で、家族からの小言でウンザリした、という人もいるかも知れません。実際、年明けには、家族間の悩みに関する相談が増える傾向にあります。

「あなたのことを思って」の一言がこんなにも苦しい

中でもよくあるのが、「親は、私が幸せになることが1番の幸せといつも言っているのに、なぜ私が良いと思ったことに対してダメ出しをするのだろう」という相談です。

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とくに進学、就職、結婚といった、人生の重要な選択をする際に、「せっかく良い大学に入(い)れたのに、こんな就職先か」「手塩にかけて育ててきたのに、こんな結婚相手か」など発言し、子どもを悩ませる親は少なくありません。

単に子どもの意見を否定するだけではなく、こんな矛盾した要求をすることもあります。「自立しなさい、でも親からは離れないで」「成功しなさい、でも高望みはし過ぎないで」「稼ぎなさい、でも無理しちゃダメ」「結婚しなさい、でもあの人はダメ」……。こうした相反する内容が混在するコミュニケーション状況下に置かれることを「ダブルバインド(2重拘束)」と言い、子どもはひどく混乱します。

しかし、親としては、自分が子どもに悪いことをしているという自覚はみじんもありません。あくまで「子どもを大事に思っているがゆえ」の発言なのです。

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