「さほど好きでない」相手と結婚する人の本音 「運命の人」は価値観によってさまざま

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運命の人は、意外なところに…(イラスト:堀江篤史)

17年にも渡った不倫関係

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妻子のある男性と17年間も交際した末に、別の男性と結ばれた晩婚さんがいる。大阪府に住んでいる中村史恵さん(仮名、43歳)だ。

17年! なぜそんなに長期間にわたって不倫関係が続き、何をきっかけにして足を洗うことができたのか。新大阪駅前にあるホテルの喫茶室で待ち合わせ、不倫相手である浩之さん(仮名)との出会いから話を聞くことにした。

「私は仕事が好きではないので、実家に暮らしながら働いたり働かなかったりしてきました。25歳のときに知り合った彼は以前の職場である運送会社の同僚です。私は事務のパート社員で、彼は正社員のドライバー。最初は職場のみんなで飲みに行ったりしていましたが、気付けば毎日のように2人で会うようになっていました」

史恵さんが勤務していた運送会社は当時、「朝6時から夜12時まで」の労働時間が当たり前で、営業所に泊まり込んで働く人も少なくなかった。給料は高めに設定されているため、妻子とのつながりはおカネを渡しているだけという男性社員もいた。不倫相手と毎日会うことも可能である。史恵さんが会社を辞めてからも2人の関係は続いた。

「彼のように外で女の人をつくるような人は、まめでスマートですよね。毎日のように『仕事帰りにちょっと会いに行く』と連絡をくれるし、デートでは女性に財布を出させるようなことはしません」

強い結婚願望はなかった史恵さんは浩之さんとの関係に不満はなかった。ただし、「いい男性がいたら乗り換えよう」とは思い続けていた。実際、他の男性とデートすることもあったし、浩之さんと並行してお付き合いをしていた男性も3人ほどいる。

4歳上の浩之さんはもはや「お兄ちゃん」的な存在になっていた。史恵さんが別の男性と交際を始めて浩之さんとは疎遠になっても、彼は見守る態度を示し続けた。

「彼氏ができたんだろう? まあ、腹が減ったらいつでも連絡してこいや」

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