「ほめ方が下手な人」に共通する残念な考え方 自分目線を基準にしていたら相手に届かない

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普段から相手のことをよく見ているかどうかが問われます(写真:EKAKI / PIXTA)

日本人が人をほめられない理由とは?

日本人は、「人をほめるのが下手だ」とよくいわれています。私の周りを見るかぎり、残念ながら、本当のことのようです。

私の仕事は、夫婦、親子、友人、職場などの人間関係をよくするようなほめ言葉を教えることです。日本全国各地、時には世界を飛び回って、「ほめ言葉の大切さ」を万単位の人に伝えてきました。

拙著『たった一言で人生が変わるほめ言葉の魔法』でも詳しく解説していますが、私は日本人が人をほめられない理由として次の2点を指摘しています。ひとつは「ほめるポイントに気づかない」こと。もう一つは「ほめたくないと思っている」ことです。

ほめるポイントに気づかない理由は簡単です。ほかの人のことをちゃんと見ていないからです。たとえば、妻の髪型が変わったことに夫が気づかずに夫婦げんかになるのは、よく聞く話。ほんのちょっと観察して、ほんのちょっとほめるだけで夫婦円満になるのに、そのチャンスを見逃しているのです。

ほめるポイントを見つけられない人は、観察力が低いので、気遣いなども苦手でしょう。きっと新しいことや面白いことを見つけることも苦手かもしれません。でも、裏を返せば、ほめる力を身に付けることができれば、気遣いがもっとできるようになり、アイデアなどを生み出す力も高めることができるわけです。

一方、「ほめたくないと思っている」とは、どういう人のことでしょうか。そもそも、こういう思考になる人は、「ほめたあとに何があるのかがわからない」「ほめても何も変わらない」と思っています。だから「ほめても意味がない」「効果がない」、あるいは「甘やかす結果となり逆効果だ」とすら考えているかもしれません。

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