子どもに「正論より共感」が響く本質的な理由

「言えばわかる」ほど単純ではない

ついつい叱ってしまいがちな時、親はどんなふうに注意すればいいのか?(撮影:梅谷秀司)
幼児から中高生の親まで、全国の幅広い層から熱い支持を受ける元小学校教諭で教育評論家の親野智可等(おやのちから)先生。
子どもに何度言ってもできないことがあるとき、親はついつい叱ってしまいがちです。しかし親野先生は、そうすると子どもは自己肯定感を育むことができず、自信のない子に育ってしまうと前回記事で指摘していました。
では、子どもに何かできないことがあるとき、親はどんなふうに対応すればよいのでしょうか? お話を聞かせてもらいました。
前回記事:親が子どもにうっかり授ける「裏の教育」

叱るのは意味がない、必要なのは「くふう」

――親野先生は、子どもを叱ることには、いろんな弊害があるとおっしゃっています。では子どもに何かできないことがあるとき、親はどんなふうに注意すればいいでしょうか?

「くふう」をすればいいんですよ。くふうには2つあって、ひとつは「合理的なくふう」、もうひとつは「言葉のくふう」です。

「合理的なくふう」というのは、たとえばこんな感じです。

なかなか自分で歯を磨けない子だったら、あらかじめ食べる前に食卓に歯ブラシを出しておく。そうすると食後すぐ歯を磨きやすくなります。自分で磨けたら「この頃、自分で磨けるね!」と言ってほめてやる。

それをしばらく続けて、できるようになってきたら、ある日歯ブラシを出すのをやめてみる。それで磨けたらさらにほめるし、もし磨けなくなったら、また歯ブラシを出してあげればいいわけです。

そんなことを繰り返しているうちに、だんだんできるようになる。そういう生活習慣的なことについて、感情的にとがめる必要なんか、何にもないんだよね。逆効果になるだけで、いいことは一個もないです。

次ページ子どもは素直になれる言い方で
キャリア・教育の人気記事
トピックボードAD
関連記事
  • 非学歴エリートの熱血キャリア相談
  • 映画界のキーパーソンに直撃
  • Amazon週間ビジネス・経済書ランキング
  • 地方創生のリアル
トレンドライブラリーAD
アクセスランキング
  • 1時間
  • 24時間
  • 週間
  • 月間
  • シェア
トレンドウォッチAD
コロナ時代の勝者と敗者<br>不動産 熱狂の裏側

実体経済の悪化を尻目に、国内外から熱い視線が注がれる日本の不動産。業界の雰囲気とは対照的に、上場不動産会社の株価は軒並み軟調です。コロナ後の新常態で誰が笑い、誰が泣くのでしょうか。現場の最新情報を基に不動産市場の先行きを展望します。

東洋経済education×ICT