北海道小2置き去りに学ぶ「しつけの想定外」 「不登校ゼロ」奇跡の小学校長の神言
両親からしつけとして北海道七飯町の林道に置き去りにされて行方不明になっていた小学2年生の男児が3日、6日ぶりに発見された。捜索隊を縮小しようとしていた矢先の生還劇に日本中が沸いた。
人目を気にする日本の親像をBBCが紹介
世界もこの事件に注目した。AFP通信や英BBC放送は保護を速報。「BBC JAPAN NEWS」は「The lost boy and Japan's parenting debate(失踪した少年と日本の子育て談議)」の英題で記事まで掲載した。
「父親が『しつけのため』に息子を車から降ろしておきながら、当初は『世間体』を気にして警察にそうと言えなかったことが、多くの人にとってひっかかる材料のひとつだった」
「恥の感覚は、多くの日本人にとっていささか、あまりにも典型的な日本人らしすぎたともいえる(翻訳文ママ)」と、人目を気にする日本の親像を紹介。
「よい子育てと悪い子育ての違いは何か、どこまでがしつけやお仕置きとして認められて、どこからが虐待なのか、日本中が議論した1週間だった」との一文で締めくくった。
ほかの報道でも、議論の多くは「しつけか虐待か」の視点が多かったように思う。だが一方で、SNSでは小さい子を持つ親たちから率直な疑問もあった。
「悪いことをしたら、子どもが言うことを聞かなかったら、実際どうするのがベストなの?」「叩いて、しかって、怖い思いをさせるのが正解?」
そこで、大阪市立大空小学校の初代校長で昨年45年間の教員生活を終えた木村泰子さんに聞いてみた。
木村さんは同小で「みんながつくる みんなの学校」を合い言葉に、特別な支援を必要とされる子どもも同じ教室で「ともに学び育ち合う教育」を具現化した。すべての子どもを多方面から見つめ、全教職員のチーム力で「すべての子どもの学習権を保障する学校をつくる」ことに情熱を注いだところ、結果的に不登校ゼロに。
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