女子高生が「節約できるアプリ」に夢中なワケ 自由に使えるお小遣いは多くない

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アプリマーケティング研究所が2015年に行った調査によると、女子高生の半数がLINEスタンプに課金したことがなく、親に買ってもらったり、LINEポイントを貯めて交換したりしているようです。筆者は「LINEスタンプを買うぐらいなら、ほかのことにおカネを使いたい」という女子高生の声も耳にしています。

お小遣いは友達との「お出掛け」で消える

中学生は親からのお小遣いやお年玉で過ごしています。毎月決められた額をもらったり、遊びに行くときに臨時のお小遣いをもらったりしています。高校生になるとアルバイトを始める子も出てきます。ただし、校則や部活で禁止されていたり、部活が忙しくてアルバイトをする時間がなかったりするケースもあります。

少年教育振興機構が2016年5月に発表した「青少年の体験活動等に関する実態調査」によると、高校2年生でアルバイトの経験がある人は28%だそうです。アルバイトを始めると、「お小遣いを少し稼ぎたい」という高校生の思惑とは異なり、シフトにがっちり組み込まれます。アルバイトをしている約3割の子は月に何万円も稼ぎ、していない約7割の子はお小遣いの範囲で遊んでいるということになります。高校生は自由になる金額の違いに差が出る年代ですね。

しかし、その使い道はほぼ同じ。多くは「食べ物」や「友達との飲食」に消えていきます。中高生は友達と出掛けると、カラオケボックスに行ったり、プリクラを撮ったり、ファストフードでお茶したりします。それぞれの金額は高くはないのですが、半日遊びに出掛けただけで1500円ほどかかってしまいます。中高生が大好きなスターバックスのフラペチーノは、1杯500円以上。しょっちゅう行ける金額ではありません。スターバックスに行ったら自撮りしたくなる気持ちがわかりますね。

高校生ともなると活動時間が夜にも広がり、焼肉の「食べほ(食べ放題)」などに出かけるため、1食3000円ほどかかることもあります。さらに、女子高生は化粧品やメイク道具、カラコン(カラーコンタクト)代もかかります。プチプライスの化粧品でも、色味を変えていくつも買うためけっこうな金額になります。洋服も際限なく欲しくなるのは、オトナ女子も同じでしょう。

しかし、これではおカネがいくらあっても足りません。そこで、スマホのアプリを使って節約します。

女子高生がよく使うアプリに、「メルカリ」があります。インターネットでフリーマーケット(フリマ)のように商品を売買できるサービスです。メルカリは未成年者である中高生でも出品、購入することができます。メルカリで取り扱っている商品は、洋服やアクセサリー、雑貨やチケット、家電用品など多岐にわたりますが、女子高生がよく利用するのは「コスメ」です。

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