工場勤務17歳女性が「風俗嬢」を希望する理由 離婚した親と別居して生きる彼女の選択
どこにでもいそうな女の子に見える彼女は
夜間定時制高校に通学する林さん(17歳女性)
林さん(仮名)は、埼玉県内の定時制高校に通う女子高校生である。ロングの茶髪と、赤いマニキュアが印象的だ。美容に関心が高く、化粧品などにもこだわりたいという。将来は美容系の専門学校に進学したいという希望を持つ、どこにでもいそうな女の子だ。
しかし、話を聞いてみると複雑な事情がうかがえる。
現在、彼女は夜間に高校へ通い、昼間は食品加工工場でアルバイトをしている。彼女の給料は埼玉県の最低賃金の時給で計算がされている。
「これまでは802円だったんですが、最近は820円に時給が上がりました。景気が良くなっているから給料が上がったのでしょうか(笑)」と屈託のない笑顔で話してくれた。わたしは、「最低賃金は政策や企業と労働者との協議の影響が強いから、景気の動向は関係ないかもしれないね」と答えつつも、その賃金の少なさに驚かされる。
埼玉県では2015年10月から最低賃金が18円上昇した。それでも8時間働いて一日6560円である。工場は受注量の関係から仕事の少ない時期は、一日5時間か6時間しか働けない時もあり、生活が大変になる。彼女も生活に困って相談に来た若者のひとりである。
彼女が7歳の時、両親は離婚している。その後、母と弟2人との4人暮らしを始めたが、母親のパートだけでは生活費が少なく、苦しい生活だったそうだ。そのため、離婚から3年後、母は知り合いの男性を頼り、5人での暮らしが始まった。
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