東日本、特に北関東で男余り現象が起きるのはなぜでしょうか?県によって男女の出生率に大差ありません。大体男性が女性に対して1.05倍の出生率であり、特に北関東だけ男子出生率が高いということはありません。
とすると、いったいどんな理由が考えられるのでしょうか?以下、仮説を考えてみました。
日本の三大美人と言えば「秋田美人」「京美人」「博多美人」が古くからの定説で、これに対してあまり異論はないと思います。一方、北関東、特に茨城の人にとってはあまりうれしくない俗説があることをご存知でしょうか。
常陸国(現在の茨城県)の大名、佐竹義宣は、関ヶ原の戦いで石田三成方についたため、江戸幕府から秋田への転封を命じられてしまいます。その際、あまりに癪だったので、旧領の茨城の美人全員を秋田に連れて行ってしまいます。後から茨城の水戸入りした徳川頼房はそれに抗議しますが、義宣は代わりに秋田藩領内の不美人女性全員を水戸に送りつけたとか。そのため、秋田には美人が多く、茨城には…という話です。
もちろん、これには客観的裏付けとなる証拠は何もありませんし、単なる「江戸ジョーク」にすぎません。三大美人がいるといわれる京都と福岡での男余り率は低いですが、秋田は14.1%と、全国平均を大きく上回っています。個人の主観に基づいた容姿の良しあしは男余り現象とあまり関係がないようです。
北関東の20~30代の女性が、東京に憧れて上京してしまうから、結果として女が少なくなる――そんな仮説も考えられますが、配偶関係別の転出入データがないので確認できません。同様に、未婚男性が他県から北関東へ流入してくるという話も無理があります。
北関東には若いうちに結婚するヤンキーが多く、離婚再婚も多いのでは、というイメージがあります。ただ、実際に調べてみたところ、離婚再婚を繰り返す男が多いとは証明できませんでした。むしろ、この3県の離婚率は1.7で、全国平均1.8より低いんです。
いわゆる歳の差婚というやつです。ただ、北関東の40~50代の男余り数値を見てみても、ほかの年代と大きな差はありません。だからこの仮説も成り立ちません。
婚活女子は北関東男子が狙い目?!
要するに、この北関東地方の男余り現象の理由は、今のところ不明です。ただ、ひとつだけ言えることがあるとしたら、北関東在住の結婚したい男性諸君は、選り好みをしている場合ではないということです。
逆に、婚活女子のみなさまへ。婚活もマーケティングが重要です。大都市には絶対数として未婚男性も大勢いますが、同時にライバルである未婚女性も多いものです。よって、競争率が低い、茨城、栃木、群馬などの北関東地方が狙い目かもしれません。
事実、20~30代の男余り率と未婚率の男女差分を比較すると、見事に相関します。男余り率が高い県ほど、未婚率の男女差分が大きい(女性の既婚率が高い)のです。つまり、北関東など男が余っている県に行けば、女性は結婚しやすくなるということです。
但し、未婚の男というだけなので、結婚相手としてのクオリティは担保できません。悪しからず。
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