オックスフォードOB、エリート教育を語る オックスフォードでは学部を出ただけで修士号?

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教授の自宅を訪問してのマンツーマン授業もしばしば

ムーギー:そのイギリスの大学でしばしば登場する、カレッジシステムって何なの?

ローレン:カレッジシステムをとっているのはオックスフォードとケンブリッジだけなので、これを一般的に考えてはいけないんだけれども、私はマーガレット・サッチャーと同じサマーフィールドで、小さいコミュニティに皆一緒に住んで食べて学ぶので、非常に人間関係が深くなるわ。別に学部とかで別れているわけではなく、違う専攻の人たちがより小さな単位で集まって集団生活と学習をしているし。

教授とも1対1とか1対2とかの授業なので、時には学校で、時には教授の家でその子供と遊びながら授業といった感じ。それに香港のように膨大なテストで追い詰めないので、勉強を楽しめた。教授との関係も近いし、今でもイギリスに行くと気軽に連絡してる。そういえばプライス(私とローレンの共通の友人)もオックスフォード留学したときに同じ先生に学んだらしくて、最近、その話で盛り上がった。

オックスブリッジの強固な同窓会ネットワーク

ムーギー:大学というと卒業後のネットワークがビジネスで非常に重要なわけだけど、卒業生の絆とかはどう?

ローレン:オックスブリッジと言ってオックスフォードとケンブリッジが一緒にやっている同窓会イベントも多い。ネットワークは強固で今でも仲良く連絡を取り合っている。チューター(教授)との絆も強くて、イギリス行くたびに気軽に連絡しているわ。

ムーギー:イギリスでは、大学だけでなくイートン校とか高校のネットワークも異様に強いよね。以前、働いていた金融機関でも、イートンつながりで一緒に入社してきた人たちが多かったし。確かに金融機関で働いているイギリス人を見ても、オックスフォード、ケンブリッジ、LSEの人以外、ほぼ見たことないしな。

ちなみに意外と英文学科卒業、とか哲学科卒業、とかいう方々が投資銀行や資産運用会社の上級幹部になっていることも多かった。あとから実務で身に付く金融の知識より、徹底的に英語で書くのと話すのが格段にうまく、教養が高いほうが将来の出世につながるのかな?

それはさておき、基本的な話で恐縮だけど、オックスフォードの学生は、やはり国際的で、頭よかったか?

ローレン:(笑いながら)そんなの当然でしょ、私も行ってたんだから! ただ、まだイギリス人主体とはいえ、(イートンなどの)私立ばかりから生徒をとっていると批判を受けてから、公立の学校からもたくさんとるようになり、今はインターナショナルの生徒も増えていいバランスだと思う。香港でも頻繁にオックスブリッジの集まりがあるし、カレッジ時代のつながりは強いので、オックスフォードの国際的なネットワークはとても役に立っているわ。

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