米国で学んだ「有言」と「実行」の大切さ ランチから映画まで。米国大は授業外活動も充実

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「実行」Just Keep Running

実行に関しては、①綿密な計画を立てること、②自分の計画に沿って黙々と取り組むことの2つをアドバイスしていました。アメリカ横断をするときにも、突然、横断し始めたわけではなく、半年前に知り合い全員に、「こういう事情であるから、途中経路での宿と水の確保を手伝ってくれないか」というメールを送り、準備を万全にしたそうです。そして一度計画を立てたら、後は黙々とゴールに向けて走るのみ……。彼女はつらくなったらいつも自分の靴ひもに張り付けたテープに書いてあるメッセージを読むそうです。

そこには “Just Keep Running”と書かれていました。

Lunch discussionの利点は、2つあります。

① いろいろな分野の人と知り合える

Running for Actionに参加したのは10人余りだったのですが、自己紹介したときに、私以外は全員、陸上チームのバリバリのランナーたちだったので、ものすごく場違いな雰囲気は否めませんでした。が、これをきっかけにジムで会うと「やあ元気かね」と話すような仲になりました。まったく違う人たちの中に入っていくのは緊張するものですが、その分だけ自分の世界を広げられるので、非常にいいことだと思います。

② チャレンジできる

普段の授業では、やはり臆病になってなかなか発言できないのですが、Lunch Discussionは、私としては恥のかき捨て場です。成績だとか、周りの評価だとかを気にせずに、自分はこう思うということを言ってみることができます。心と頭のいいトレーニングにもなっているのではないかなと思います.

もうひとつ私が多く参加するイベントは、Movie Nightです。これはお薦めの映画がある人が、キャンパス内にある映画館や大きな教室を貸し切って上映会を行うものです。映画の種類はさまざまで、単におもしろいから皆でみようぜ!というものから、何かしらのメッセージを伝えたい、皆である問題について考えていきたい、というものまでいろいろあります。

個人的にいちばん印象的だったのは、“Food, Inc.”という映画です。これはアメリカの食べ物についての問題を問うもので、生産者と消費者の間にどれだけの距離があって、その距離があることによってどれほど多くの事実が企業によって隠されているのか、ということを訴えるものでした。たいていこういう映画の後にはディスカッションの時間が設けられていて、皆がどうこの映画を受け取ったのか、を知ることができて面白いです。

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