米国で学んだ「有言」と「実行」の大切さ ランチから映画まで。米国大は授業外活動も充実

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「実行」は「有言」から

このランチでは、自分がやりたいと思っていることを実際に行動に移すことの重要性を人々に伝えるために、アメリカ横断ランをされたランナーの方に、お話を伺おうというものでした。

印象的だったのは、彼女の感動的なランニングの話……ではなく、彼女がとあるキャンプのコーディネーターをしたときの話でした。彼女がキャンプで子供たちに「皆の夢は何なの?」と聞いたところ、それぞれの子供たちが大きなものから小さなものまで、たくさんの夢を語ったそうです。最後にひとりの男の子が、「聞いてくれてありがとう。人に自分の夢の話なんてしたことなかったよ」と言ったそうです。

彼女はその言葉が衝撃的だったそうです。皆は人と夢の話なんてしないのか、と。そこでディスカッションに参加した人たちに「皆の夢は何なの?」と聞いたところ、皆、適当なことを言った後に、「正直言って毎日の生活に追われていて、何か大きな夢なんて考えたことあまりなかった」と言っていました。私も自分の夢が明確に定まっていなかったので、突然もぐもぐ(ランチですから)し始めてごまかしました。

夢を実行に移すってかっこいい言葉ですが、そもそも自分の夢が何なのか、ということについてきちんと考えたことはなかったな、と思いました。自分だけで夢について黙々と考えるのもありだと思いますが、人と話をすることで自分の考えがまとまったり、人の話を聞くことで、新しいものの見方ができたりするのかもしれません。

また、自分の夢はいったい何なのかを書き出してみて、視覚化することの重要性を彼女は強調していました。アウトプットをすることで、実行に移す可能性は格段に上がるというデータもあるそうです。彼女自身、思ったことをすべて小さな紙に書き出し、壁にそれらを張って、自分の頭の中にあることを一度すべて外に出してみたそうです。そうして視覚的にとらえることで、自分が何をしたいのかがはっきりとわかり、実行に移せるのではないか、とおっしゃっていました。「有言」の重要性を感じたディスカッションでした。

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