ユニクロやZARAが支持されるのは、単に価格面だけではなくて、今どきのデザインで、サイズ展開が広いから。今どきの服をそのまま着たいんですよ。
それから、どこで服を買ったらいいのかわからない、という悩みがあります。デパートの40代向けと思われる売り場には、欲しい服がないんです。実際の消費者より、10歳ぐらい上の人をイメージして作られているんじゃないか、というくらい、求められているものと差がある気がします。デザインも色も、急に好みが変わるわけではないのに。
一方で、美容に関する悩みは、30代までとは全然違います。30代のときには、ちょっと目じりのしわが……というくらいだったのが、40代になると、シミとか、たるみとか、もっと目に見えて明確になってくるんですね。
あとはヘアケア。40代になると、白髪の悩みがぐんと増えます。肌よりも、髪が印象年齢を決めるので、『GLOW』読者の関心はかなり高い。老眼、更年期なども新しく出てくる悩みですね。
――40代、いろいろあるわけですね。ただ、誌面を見て感じるのは、取り上げ方があまりドンヨリしないというか。そこは工夫されているのでしょうね。
とても気をつけている点ですね。創刊時から一貫して「ポジティブ美容」と言っています。きちんとケアしないと大変なことになるわよ!などと脅かしたりはしません。
「アンチエイジング」という言葉も意識的に避けてきました。そこはあえて「ハッピー・エイジング」とか、「エイジング・ケア」と言ってきましたが、今は「レッツ・エイジング」です。
――「レッツ・エイジング」!? それはまたすごい(笑)。
もう自信を持って、年齢を重ねていきましょう!という感覚です。辛酸なめ子さんがキャラクターと一緒に提案して下さいました。ひとつは「ほうれいニャン」。あと、「デコしわん」もいますよ(笑)。
――これはもう、すがすがしいですね。キャラクターはもちろんのこと、こうやって正面から取り上げる企画は、ほかの雑誌ではあまり見ません。
ほうれい線も白髪も老眼も、これまでは「触れちゃいけないもの」「あってはならないもの」という感覚だったのではないでしょうか。たとえば、美容院に行くと、白髪のことをグレーと言ったりします。つまり「白髪」と言ってはいけないと。でも、そうやってはれ物に触るように扱われると、本人は余計傷つくんです。
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