子どもを内定に導く6つの「親のアドバイス」 過保護は厳禁、子離れして側面支援に徹する

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6. 早く動くほど就職活動はうまくいく

なかなか動きださない学生は、就職活動に身が入らず出来るだけ先延ばしにしたいので、「自己分析が終わっていないから」「周りが動いていないから」といった言い訳をよくする。しかし時期を逃すと、就職の難易度は上がり、遅くなるほど苦戦してしまう。

とにかく動き出しは早ければ早いほど良い。早くから活動すれば、面接なども早く経験して慣れるし、自分が今何をやるべきかが分かってくる。就職活動中に出会う他校の学生の話も参考になる。自分のやりたいことの軸も徐々に見えてきてから本番を迎えることができる。

2018年3月に卒業・修了見込みの学生なら、いまはインターンシップや学内セミナー、企業説明会に申し込むと良いだろう。OB・OG訪問は、自分の大学の先輩であってもなくてもいいので、何らかのツテを頼って社会人と話す機会を早く持つと良い。とにかく企業や社会人と早く直接接触することが重要だ。

自主性に任せ、本人たちの自由に

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私も2人の子どもには、早めに動くように言った。3年生の夏からいくつかの企業に回り出していた。ただし、生活を就職活動一色にするのではなく、普段の生活の中に、早くからバランスよく就職活動を織り込むのである。2人とも授業やアルバイトをしながら、就職活動を行い、早い段階で内定を得て終了している。早期に就職活動を終えたのは、少しでも条件の良い企業を追い求めるのでなく、フィーリングの合う会社に出会って内定が出たら、そこで納得して活動を終了したためだ。

就職してからどのような仕事ができるかの方がよほど大事だと先に述べた。ちなみに、私の長女は最初の就職先企業に4年間勤めたのちに、自分の求めるキャリアを見定めて転職し、今に至っている。長男の方は、最初の就職先企業を約1半で辞めて、海外で働くことを希望し、それを実現して現在は東南アジアの企業で働いている。これからどうなるか、どうするかは、もちろん本人たちの自由である。

子どもの就職において、親は余計な口出しをせず、子どもが自主性をもって自分の道を自分で開拓できるように側面支援するだけである。そのためには、親離れできない子どもにしないだけではなく、子離れできない親になってはいけない。就職活動する親の過保護ぶりを目にするたびに、その思いを強くしている。

寺澤 康介 ProFuture代表 HR総研所長

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てらざわ こうすけ / Kosuke Terazawa

1986年慶應義塾大学卒業。就職情報会社役員等を経て、2007年現会社設立。日本最大級の人事ポータルサイト「HRプロ」、経営者向けサイト「経営プロ」を運営。約25年間、採用・人事関連のコンサルティングを行う。2015年より中央大学大学院戦略経営研究科 客員教授。週刊東洋経済、労政時報、企業と人材、NHK、朝日新聞、読売新聞、日本経済新聞、アエラ、文春等に採用・人事関連の執筆、出演、取材記事掲載など多数

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