女子の総合大学志向が強まる中、女子大学に進学する学生は、何を期待しているのだろうか。異性を意識しなくてよい就学環境、コンパクトにまとまったキャンパス、女子大特有の面倒見の良さなど、さまざまな要因が考えられるが、就職の強さを重視して入学する学生も少なくないのではないか。
というのも、女子大の就職率は、他の総合大学などと比較して高いからだ。大学通信が医学部と歯学部の単科大学を除く全大学を対象に行なっている就職状況調査によると、今春(2016年卒)、回答があった569大学の平均実就職率が86.3%なのに対し、女子大だけの集計では88.9%と2.6ポイント上回っている。表中では実就職率が90%超の女子大が25校に上った。実は就職率の女子大優勢は、今年に限らず毎年見られる傾向なのだ。
では、就職率が高い女子大の中でも上位の大学はどこなのか。卒業生100人以上の大学を対象にした今春の女子大の就職率ランキングから見ていこう。
1位岐阜女子大、実就職率90%超は25大学
トップは昨春(2015年卒)の3位から上がった岐阜女子大学で、実就職率は96.7%だった。家政と文化創造の2学部で構成される大学で、前者は管理栄養士資格、後者は初等教育学専攻などで教員免許を取得できることが強みになっている。
2位は岡山にあるノートルダム清心女子大学。昨春と比較して実就職率が1.3ポイント下がり、トップから順位を下げたが、それでも95.1%と高い。文学部に児童学科を持つこともあり、教員就職者が多いことが特徴。今春は総就職者の4分の1に相当する、134人が教員もしくは保育士になっている。
3位の名古屋女子大学も教員就職に強い。児童教育学科を持つ文学部があり、総就職者の約35%にあたる198人が教員になっている。
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