資格に走る人が知らない「社内価値」の高め方 MBAや市場価値より、ずっと重要なことがある

拡大
縮小
組織人なら市場価値より、社内価値を高めることが重要です(写真 :dizanna / PIXTA)
2016年3月、定年まで10年を残し、日本を代表するビジネススクール教授を退任した遠藤功氏(新著に『結論を言おう、日本人にMBAはいらない』があります)。13年間の教員生活の結論が「日本人にMBAはいらない」だったという遠藤氏ですが、遠藤氏自身、海外でMBAを取得し、欧州最大の戦略系コンサルファーム、ローランド・ベルガー日本法人会長を務めるプロフェッショナルです。
では、遠藤氏自身はどのようにして勉強を積み重ね、社会人としてステップアップを果たしてきたのでしょうか。プロフェッショナルにとっての「市場価値」の高め方、組織人にとっての「社内価値」の重要性から、遠藤流・4つの勉強法までを一気に語っていただきます。

MBA本の多くは無駄である

ちまたには、「MBA」をタイトルに冠したビジネス書があふれ返っている。勉強意欲のあるビジネスパーソンなら、その類の本の1冊くらいは読んだことがあるだろう。かくいう私もそうした本を執筆しているので、MBAを否定することは天に唾するようなものかもしれない。

しかし、それらの本の内容のほとんどは、経営理論のエッセンスだけを紹介したり、分析のテクニックやフレームワークを紹介することにとどまっている。こんな類の本を何十冊読んでも、未来をつくるビジネスリーダーになれるとは、到底思えない。

ビジネスキャリアにおける目的、ゴールは、人によってさまざまだ。一般企業に勤めている人であれば、社長を目指すという人もいれば、役員にはなりたいと思っている人もいるだろう。出世にたいして興味はなく、人並みでいいという人もいるはずである。

次ページ「プロ経営者」を目指す選択肢もあるが……。
関連記事
トピックボードAD
キャリア・教育の人気記事
トレンドライブラリーAD
連載一覧
連載一覧はこちら
人気の動画
【田内学×後藤達也】新興国化する日本、プロの「新NISA」観
【田内学×後藤達也】新興国化する日本、プロの「新NISA」観
TSUTAYAも大量閉店、CCCに起きている地殻変動
TSUTAYAも大量閉店、CCCに起きている地殻変動
【田内学×後藤達也】激論!日本を底上げする「金融教育」とは
【田内学×後藤達也】激論!日本を底上げする「金融教育」とは
【田内学×後藤達也】株高の今「怪しい経済情報」ここに注意
【田内学×後藤達也】株高の今「怪しい経済情報」ここに注意
アクセスランキング
  • 1時間
  • 24時間
  • 週間
  • 月間
  • シェア
会員記事アクセスランキング
  • 1時間
  • 24時間
  • 週間
  • 月間
トレンドウォッチAD
東洋経済education×ICT