資格に走る人が知らない「社内価値」の高め方

MBAや市場価値より、ずっと重要なことがある

近年では、私のように一般企業を退職して経営コンサルタントを目指すとか、グローバルに展開する外資系企業で活躍する、会社の再建、再生のプロとして複数の会社を渡り歩く「プロ経営者」を目指すという選択肢もある。

経営コンサルタントや外資系企業で活躍する人、「プロ経営者」と呼ばれる人たちには、MBA取得者が比較的多い。そうした人たちが活躍する姿を見て、「仕事ができる人間になるにはMBAが必要だ」と勘違いし、ビジネススクールに入学する人もいるだろう。

プロフェッショナルにとっては、個の「市場価値」がすべてである。さまざまな会社から声がかかるほどに自らを魅力的な価値へと高める。そうした人たちにとって、MBAはそれなりのメリットがある。ビジネススクールで揉まれ、生き残ったという実績、英語が堪能で、異文化コミュニケーションにも長けているなどは、自分をアピールする好材料であり、採用面接の際の加点要素だ。

トップスクールのMBAでなければ、市場価値はない

しかし、どの学校のMBAでもいいわけではない。ストレートに言ってしまえば、世界が認めるトップスクールのMBAでなければ、ほとんど市場価値はない。より具体的には、世界ランキングのトップ20もしくはトップ30にランクインするようなビジネススクールのMBAであれば、チャンスは高まる。「狭き門」をくぐり抜け、熾烈な競争に打ち勝ち、落第することもなく、トップスクールを卒業すれば、それ自体がひとつの実力と可能性を証明しているからだ。

国内のビジネススクールで価値があるとすれば、KBS(慶応義塾大学ビジネススクール)やWBS(早稲田大学ビジネススクール)が行なっているダブルディグリー・プログラムだろう。これは提携している海外のビジネススクールに一定期間留学し、2つの学校で単位を取得し、2つの大学から学位を取得するプログラムである。

国内のビジネススクールではあるが、相手校に留学し、単位を取得するので、国際性を磨き、異文化コミュニケーション力を高めることができる。海外のトップスクールやダブルディグリー・プログラムへの入学が難しい人は、日本のビジネススクールに入学後、せめて、海外の提携校への短期留学は目指すべきだ。

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