パリ女性は「男の薄毛」を官能的と捉えている 日本の男よ、"不毛"な闘いから解放されよう

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統計によると、パリにおけるAGA(男性型脱毛症)率は、なんと約40%。中年以上になると、50%を超していると見られます。すなわち、薄毛やbaldyは決してマイノリティではないのです。なにをもって恥ずべきことがあらんや、であります。

中途半端に隠したって何になる、そんな潔さもモテの要因となります。薄毛治療にかける手間暇や多額の費用を思えば、そのセーヴィングは大きなメリット。帽子に凝るなど、思わぬオシャレに目醒めちゃうことだってあるでしょう。薄くなってきたら、思い切ってスキンヘッドにすることで、いい意味で精力的なイメージを醸し出すこともできます。何を迷う、そのまま突っ走れ、であります。

その証拠に、フランスではあまり養毛剤や育毛剤が充実していません。日本のドラッグストアに行くと、何種類もの商品が店頭の棚に溢れていますが、フランスでそれらをゲットするのは至難です。種類も多くなく、専用の売り場はありません。これも衝撃的な事実でした。

ハゲや薄毛も身体の個性の1つだ

まさにbaldyにならないへのこだわりなど「不毛なこと」。baldyである、薄毛である、といったことも、背の高い低いや肌の色の違いのように、身体の個性の1つに過ぎないと考えているのかも知れません。つまり、神に与えられた姿を肯定的に受け入れて自らの生を築きあげるということです。

ちなみに、日本でもbaldyには精力的なイメージがあるようです。たとえば、「ハゲの律儀」という言い習わしがあります。調べてみても由来はよくわからず、どうも「律義者の子だくさん」と「若ハゲは男性ホルモンの過剰」の俗諺が、いつの間にか合体したもののようなのです。律義者は、結婚したからにはと古女房とも律儀に励むから子だくさんになる、そしてハゲ頭は精力が強いからガンガン励む、ということです。これは真偽不明というよりデマでしょうが、それにしても、古今東西、baldyは精力的と認識されているのは不思議なことです。わたくしも、堂々としていて、且つ清潔なbaldyはセンシュアルであるとさえ感じます。

ただ、ホルモンに関してはひと言、申したいことがあります。そろそろ男性ホルモン、女性ホルモンという名称を改める時期に来ているのではないかと考えるのです。周知のように、男性でも女性ホルモンが分泌され、女性も男性ホルモンが分泌されます。

コレステロールから男性ホルモン前駆体ができて、男性ホルモン(アンドロゲン)となり、その男性ホルモンから女性ホルモン(エストロゲン、プロゲステロン)が作られます。したがって、両性のホルモンの構造はよく似ており、わずかな違いによって作用が異なってきます。男性ホルモンは、筋肉を組成し、性欲をアップさせて皮脂を分泌します。一方、女性ホルモンは髪や肌を健やかに保ち、自律神経を整えて記憶力をキープ、そして骨を丈夫に保ちます。ホルモンは性差を超えてヒトの身体を保っているのです。

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