シェラトンの場合、ファミリー層であるとか、ビジネスマンでもトップエグゼクティブではない層。また、シェラトンの中には「リゾート」と「シティ」の2タイプがあって、ここ舞浜はリゾートという位置づけです。
リゾートのシェラトンは、たとえばロビーに代表されるように、お客様とのつながりとか、コミュニケーションを大切にしています。ですから、会話の仕方ひとつとっても、同じグループの恵比寿のウェスティンホテルの会話の仕方とは全く違うわけです。
1階のレストラン「グランカフェ」では、お客様をお迎えするときには「ようこそ、グランカフェへ」と大きな声で言う。お帰りになるときには、「今日も1日お元気で」と言うわけです。私はここに来る前、ウエスティンにいたんですが……、最初はなかなかなじめないですよ。
――そのあいさつを恵比寿でやったら、お客に怒られそうです(笑)。
シェラトンの典型的なブランド基準のひとつに、Link@Sheraton(リンクアットシェラトン)というのがあるんです。これは要するに、ビジネスで来たお客様でも、観光で来たお客様でも、ご家族やご友人とのつながりを大切にしています。たとえばインターネットを無料開放して、田舎に残してきたおばあちゃんや家族に、「無事にディズニーランドに着いたよ」と連絡したらいかがですか? と提案するんです。
それから、ロビーにはコミュニティテーブルというものがあります。そこでは、ホテルのスタッフとお客様とが、お互い座りながらコミュニケーションを図るのです。ちなみに、スタッフはみなノーネクタイです。
――今日は、総支配人はネクタイをされてますね。
取材用です。総支配人就任の記者会見のときに外して出たら、後で新聞記者さんから「長田さん、日本人はやっぱりきちっとネクタイしたほうがいいですよ」って言われまして(笑)。
地元、浦安マリナーゼを呼び込む
――レストラン「グランカフェ」のバイキングは、よくブッフェランキングとかで上位になりますよね。シェラトンは食事がウリというか、全世界的に強いんですか。
いやいや、弱かったですね。ただ、最近は料飲(ホテルでの飲食)にも非常に力を入れています。ここ浦安は、比較的料飲は強かったんですが、5年前に全面改装して、大成功しました。そもそも、ディズニーホテルとしては、料飲強化は難しいのです。
――ああ、お客さんは、昼間はパークに行っちゃうからですね。
ですから、地元のコミュニティと本当に密接な関係を構築して、基本的にはお昼のお客様は地元の方が多いです。最近はここのブッフェが、東京スカイツリーなどとセットで、はとバスのツアーにも組み込まれるようになりました。
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