皇居ランナーの大半は、年収700万円超? デキるビジネスパーソンが「走る」理由

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多忙を極めるビジネスマンこそ、「ランニング」は自らを鍛える最高のツールと言っていいだろう。

原田氏や大神氏のような超多忙な経営者でさえ、ランニングを続けている。それは彼らがオンとオフの切り替えがうまく、時間を有効に使うことに長けているからだろう。ビジネスやプライベートでも「時間がない」は単なる言い訳にすぎないのかもしれない。

ランニングはシューズさえあれば、場所を選ばずに、ひとりでもできるスポーツだ。少し工夫をすれば、通勤や帰宅時はもちろん、30分の“隙間”があれば、十分に「走る時間」を確保することができる。走っている間は誰にも邪魔されない自分だけの時間だ。そのことを知っているビジネスパーソンは、ランニングを精神的なリフレッシュの時間や、新たなアイデアを考える時間として活用している。 

RUNでマネジメント力を養う

単に走るだけでなく、レースに出るなど結果を求めるようになると、ランニングはただの運動から“競技”に変わる。大会で入賞を目指すようなトップレベルではないかぎり、自分との戦いを制すことで、確実に成果を得ることができるのがランニングだ。では、自分自身に課すミッションをどうやってクリアしていくのか。そこには“マネジメント力”が大きくかかわってくる。

「マネジメント」とは、資源、資産、リスクなど管理し、効果を最大化する手法のことだ。一般的には「管理」と訳されるが、そのほかにも評価、分析、選択、改善、計画、調整などの多くの要素を含んでいる。

限られた環境と時間の中で、最高の結果を出すために、どのように戦略を組み立てるのか。より効率的なトレーニンングをこなして、本番に向けてコンディショニングを整える。レースのプランニングも必要だ。

たとえば、フルマラソンで完走できる人が次に目標とするのが、「サブ4」(4時間を切ること)で走ることだ。それを目指すのであれば、キロ5分40秒ペースで42.195kmを走り続ける必要がある。しかし、サブ4をクリアできないランナーは「キロ5分40秒で楽に走る」という意識が少ない人が多い。スピードからのアプローチと、距離への対策。その両方がかみ合わないとマラソンで目標を達成するのは難しい。

プライベートでも目標をクリアすることで、自分に自信を持つことができる。その自信は表情や行動にも表れ、他人への影響力も変わってくる。

ミッションを効率的に達成するにはどうしたらいいのか。まずはランニングでそれを実践することで、あなたのビジネスにも生きてくるはずだ。

酒井 政人 スポーツライター

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さかい まさと / Masato Sakai

東農大1年時に箱根駅伝10区出場。現在はスポーツライターとして陸上競技・ランニングを中心に執筆中。有限責任事業組合ゴールデンシューズの代表、ランニングクラブ〈Love Run Girls〉のGMも務めている。著書に『箱根駅伝 襷をつなぐドラマ』 (oneテーマ21) がある。

 

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