「東大式」とは異なる、米国流の中間テスト ウィリアムズカレッジの中間テスト

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ダンスのクラスにもペーパー試験が

続いて、「Dance100」というダンスの授業について紹介しましょう。

「ダンスの授業なんて取って、ペーパーから逃げているな」と思う方もいるかもしれませんが、実はそんなことはありません。ダンスの授業も5~6ページのペーパーを2回書かなくてはなりません。

ただ、ペーパーの質問が漠然としていて何を書けばいいのかがよくわかりません。初回のペーパーの質問は「Ping ChongのモダンダンスとBalanchineのバレエの鑑賞から、授業/リーディングで習ったことを基にペーパーを書け」というもので、もうどうしたものかと思いました。「とりあえず食材は与えてやったから、あとは自由に料理をしたまえ。どんな料理でも構わないがおいしいのを期待してるぜ」という感じの自由さ、適当さでした。

歴史のペーパーと違うのは、歴史は文献分析(text analysis)であるのに対して、ダンスは視覚分析(visual analysis)だということです。文献分析と比べて視覚分析が難しいのは、視覚分析は対象を一度しか見ることができないことと、自分が見たことを、自分の言葉で、それを見たことがない人にもわかるように説明しなければならないことだと思います。

視覚分析などやったことないから書けない、と初めは不安に思っていましたが、授業中のディスカッションでほかの人がどのようなところに目をつけているのか、リーディングでそれぞれのダンスの歴史的な文脈やテクニックを習っていたおかげで、いざパフォーマンスを見るときには、自分の中でいくつかポイントを意識して観ることができました。どのペーパーにも言えますが、一番時間がかかるのはトピック決めです。

私は、ダンサーと観衆の両方に対して、2人のchoreographer(辞書を引いたら『振り付け師』と出たのですが、ちょっと違ったニュアンスな気がしなくもないです)がまったく違った方向の仕掛けをすることを通して、どのようにphysical/metaphysicalの境界に挑戦しているのか?それはどんな意味があるのか?ということについて書きました。

では教授からのやや短いアドバイスをどうぞ。

評価: A
Comment: Your paper was a good comparison of the choreographic approach of used by Balanchine and Ping Chong. We do recommend that you attend the writing so that your sentence structure and use of vocabulary allows your ideas to be communicated more directly.

 

やっぱり歴史の先生と比べるとコメント少ない……しかも後半はライティングワークショップ行けよっていう提案だけです。私のような生意気な学生のために、教授はクラス全員にオフィスアワーを設けていますが、このとき言われたのは、とにかく冗漫だということです。テーマはよいからもっと簡潔に書くように、ということでした。

クラスの大半がBかCをもらったとのことなので、英語力よりもアイデアに評価の重きを置く姿勢があるのかなあと思います。ただし、あくまでペーパーに現れた私のアイデアが評価されたということです。つまり、私自身が創造力にあふれている必要は(成績上は)必ずしもないのです。逆にどんな創造力があっても、それがペーパーに書けなければ(成績上は)意味がありません。

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