ワタミ会長、「中期計画」残し再び非常勤へ 現経営陣にハードル高い目標を置き土産

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ワタミの渡邉美樹会長は、6月の株主総会で常勤取締役から非常勤取締役に退く意向を示した。5月8日に開かれた決算説明会の場で、渡邉会長自らが明言した(写真)。

渡邉会長は、中期経営計画を策定することを理由に、一時的に常勤取締役に復帰していた。

昨年11月8日に行われた中間決算会見の場で渡邉会長は、「先日、彼ら(現経営陣)が作った中期経営計画は全然ダメなもの」と指摘。「もう1回それぞれの事業でさまざまな変化要因も含めてビジネスモデルを組み立てて、今後10年で4000億円の売上高まで持っていく」との抱負をブチ上げていた。

売り上げ目標のみ公表、「5年後に7割増収」

今回、都内で開かれた前2013年3月期の決算説明会において、ワタミは今2014年3月期の業績見通しとともに、新しい中期経営計画を発表した。5年後の2018年3月期には、連結売上高を前13年3月期の1577億円に対し、7割増の2700億円まで伸ばすというのがその内容だ。

新中期経営計画によれば、売り上げ成長の原動力となるのは、高齢者向けの宅配弁当(宅食)事業。前期に388億円だった同事業の売上高を、5年後には2.8倍の1100億円まで成長させる。

一方、「和民」などの居酒屋を含む国内外食事業の売上高は、前期の733億円に対して5年後でも15%増にとどまる850億円。また、有料老人ホームなどの介護事業は前期の338億円に対し、5年で62%増の550億円を計画する。利益水準の目標について今回の中期経営計画では提示されなかった。

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