渡邉会長の常勤復帰で見えたワタミのリスク

「彼らの中計は全然ダメ」

居酒屋や介護施設を展開するワタミは11月8日、非常勤会長の渡邉美樹氏(=上写真=)が常勤に復帰する予定だと発表した。創業者の指揮の下、今後の各事業の成長戦略を練り直す方針だ。

同日開いた2013年3月期9月中間決算(12年4~9月期)の説明会で明らかにした。渡邉氏は東京都知事選に出馬するため、11年2月に代表取締役会長を辞任して取締役最高顧問(非常勤)に退いた。落選後の5月に取締役会長(非常勤)に就任して現在に至っている。渡邉氏は従来から創業25年を契機に経営への関与を控え、創業者として会社に伴走する時期だとしていた。

会見した渡邉氏は、常勤取締役に復帰する理由について、「一度距離を置いたが、会社の経営が良い状態ではない、もっと寄り添う必要がある」と説明。さらに「先日彼らが作った中期経営計画は全然ダメなもので、もう1回それぞれの事業でさまざまな変化要因を含めてビジネスモデルを組み立てて、今後10年で4000億円の売上高まで持って行く」(渡邊氏)。

代表権は「持たない」

代表権については「持たない」と明言しているが、持とうが持つまいが実質的に大きな違いはない。渡邉氏の不在がワタミにとって最大のリスク要因であることが明らかになったと言えるだろう。

同日発表した13年3月期9月中間決算は売上高756億円(前年同期比14.1%増)、営業利益39.3億円(同19.7%増)と、宅配弁当事業の好調が収益を牽引し、第2四半期としては過去最高を更新した。営業利益は期初見通しを上回ったが、通期の見通しについては売上高1600億円(前期比14.1%増)、営業利益96億円(同9.4%増)を据え置いた。

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