国債急落「Xデー」研究、自民報告書の中身 吉崎 達彦が読む、ちょっと先のマーケット with甘利越え

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発病してから治療するよりも、病気そのものを予防する方がはるかに望ましい。ゆえに自民党の報告書も、財政健全化を通してXデーの到来を未然に防ぐべきと結論している。ついでに、「この報告書の最大の目的は民主党政権の財政政策に警鐘を鳴らすこと」というオマケもついている。だったら政権奪回後の自民党が、いきなり補正予算を編成して5兆円の赤字国債を発行したのはありゃ何だ、とツッコミたくなるところだ。

それはさておいて、アベノミクスによるリスクとリターン、もしくはコストとベネフィットの関係が少し明らかになった気がしないだろうか。われわれはとっておきのカードを1枚使ってしまい、それでデフレ脱却への希望をつなぎ、ついでにちょっといい気分になっているというわけだ。

本当にそれでいいのか。とりあえず総理と副総理のお二人は楽観主義者だという。悲観論者は、せいぜいこんな替え歌でも唄うのがお似合いかもしれない 。

♪売らんでも 売らんでも 株価うらはら
  あなた…… 兜町(しま)が燃える
  札が割れても もういいの
  くろだと燃える 地を這って
  あなたと越えたい 甘利越え♪

(「天城越え」をイメージしつつ、お楽しみください)

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