筋肉に身を捧げた男たちの「マッチョ生活」 筋トレは裏切らない

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フィットネスクラブ ゴールドジム/現在、国内に60店舗以上。自分のフィットネススタイルを持っている利用者が多く、筋トレに関する情報交換の場ともなっている。ゴールドジムイースト東京(東京・南砂町)で(撮影/写真部・堀内慶太郎)
プロテインを飲んだり、ハードな筋トレをやったりする男性が増えている。健康やアンチエイジングへの欲望に男女差はない。己の美意識に従い、理想の筋肉を追求する男たち。その現場を歩いた。

「いらっしゃいマッチョォ~!」

大絶叫で出迎えてくれた取材当日の担当マッチョ、植田知成さん(38)と高瀬レストレポ雅弘さん(22)。上半身あらわの黒パン一丁。あの「ゴールドジム」で見た「筋肉は一生ものの服。」というキャッチフレーズが脳裏に浮かぶ。

ここは、期間限定(8月21~31日)のラーメン店「裸men」。マッチョで構成されるエンターテインメントグループ「マッチョ29」のメンバーと交流できるのがポイントだ。プロテイン入りラーメンは3種類で、最高価格は4千円。だれが頼むねん! 心中突っ込んでいると、マッチョが一面に描かれたTシャツを着た男性が注文。初日から土産物持参で毎日通い、「4千円+α」を支払う上得意客だという。

黄色い声が飛び交っているだろうとの想像に反し、男性率が高い。「やっぱ食事も大切っすか?」「プロテイン何飲んでるんっすか」と真摯に質問する客に、マッチョも「何をおいても筋トレ」「プロテインは飲まなくても」と真摯に答える。総じて滞在時間が長いのも印象的。

筋肉は究極の愛情表現

仕掛け人である「ハイ」代表取締役の鈴木秀尚さん(24)によれば「ラーメンは言い訳」。これまでもマッチョをコンテンツとしたイベントをプロデュース。「マッチョに興味があるが口に出しにくい」隠れマッチョファンを集めてきた。精力的な活動の背景にあるのは、「マッチョのイメージを変えたい」との思いだ。

「日本ではマイナスに受け止められがち。人気があっても、それは細マッチョ。鍛え抜かれた肉体は、究極の愛情表現だと伝えたい」(鈴木さん)

最初に企画したイベントのマッチョバスツアーは、日帰りバスツアーとしては高額の2万~3万円という料金設定にもかかわらず、女性限定33席は即完売。現在「マッチョ29」は、月額1129円、同500円のファンクラブを作っているが、ファン限定の特典に惹かれ、入会する男女が後を絶たない。一発屋的な爆発的人気ではないからこそ、経済として今後もまだ右肩上がりで、文化としてもマッチョが広がっていくだろうと、鈴木さんは見ている。

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