日本株は、いったん暴落する可能性がある

インテリジェンスのプロ、原田武夫氏が大胆予測

確かにこうした直近の事例を見る限り、しばしば大声で語られる「マーケットのリスク要因」なるものの影響力は、それほどでもないような気がしてきてしまうのである。そして一つひとつのそうしたリスクがやがて炸裂するにしても、総じて言えるのは「わが国が遅ればせながら始めることとした量的緩和による円安誘導と株高進行は続くはず」という楽観論が横行してしまっているのだ。

複合リスクの同時炸裂を警戒せよ

だが果たしてそのように油断し、弛緩したままでよいのであろうか。この問いに対する私の答えは断じて「否」だ。その理由はただ一つ。今、マーケットとそれを取り巻く国内外情勢の中で注目されている複数のリスクが明らかに互いに結びついているからである。

そしてその密接なつながりを前提とすれば、これら複数のリスクは個別に炸裂すると考えるべきではないのであって、むしろ複合的かつ同時多発的に炸裂すると考えるべきなのである。そう、「複合リスクの同時炸裂」こそ、いま最も警戒すべきことなのだ。

たとえばイタリア・ローマの街中にあるヴァチカン。そこで君臨するローマ法王にアルゼンチン生まれのフランチェスコ1世が選ばれたことは記憶に新しい。そのフランチェスコ1世の下を3月18日にキルチュネル・アルゼンチン大統領が訪問。祝辞を述べるだけかと思いきや、イギリスとの間でにわかに緊張が高まっているフォークランド(マルヴィナス)諸島の領有権をめぐる紛争に対して「神聖なる介入(holy intervention)」をお願いしたいと述べたのである。これに対してイギリスは敏感に反応した。「ヴァチカンに頼むのはお門違いも甚だしい」との声明を発表したのである。

そのイギリスでは実質賃金の減少に歯止めがかからない一方で、消費者物価指数は上昇し続けている。キャメロン政権は「経済失政」という謗りを受けて、明らかに右往左往し始めている。一方、「国内景気が悪くなり、失政批判が出始めた時、対外戦争を突如起こして軍需を増やし、批判をそらそうとする」のが欧米における近現代史の常である。このまま事態が悪化するならば、キャメロン政権がまさかの「第2次フォークランド紛争」を始めないとも限らないのである。

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