生命保険は、あまりにも「手数料」が高すぎる

1万円入金すると3000円も引かれてしまう!

落ち着いて「保険」のことを考えてみましょう(写真:Graphs / PIXTA)

1万円入金すると3000円が引かれるATM機

「1万円を入金すると3000円の手数料が引かれるATM機があったら利用したいか?」最近、こんなことをよく考えます。主に入院に備える「医療保険」のことです。

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保険会社で商品設計などに関わっている複数の保険数理人に確認したところ、「医療保険」の保険料から、入院給付金などとして加入者に還元されるおカネの割合は、70%くらいと見込まれるそうです。

そこで「医療保険専用ATM機に1万円入金したら、3000円の手数料が引かれるようなもの?」と想像してみたわけです。

公益財団法人・生命保険文化センターのホームページでは、「生命保険は、大勢の人が公平に保険料を負担しあい、いざというときに給付を受ける、大勢の人による『助け合い』『相互扶助』の仕組みで成り立っています。」と説明されています(「生命保険ってなあに」のページより)。

これが一般的な説明だと思います。ただし、不十分な説明です。助け合いの仕組みの運営にかかるおカネについて触れられていないからです。保険会社が使うおカネが多くなるほど、加入者に還元されるおカネは少なくなりますから、その多寡は保険の利用価値を大きく左右するはずです。私の試算では、保険料に占める保険会社の運営費の割合が50%を超えると推計される商品もあります。にもかかわらず、まったく言及されていないのです。

とても不可解なことです。しかし、もっと不可解なのは、一般の消費者から「保険会社が使うおカネの割合などが明らかにされないまま、勧誘が行われるのはおかしい」「おカネの流れが不透明なので、契約は控えたい」といった声がほとんど聞かれないことです。

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