電通”クリエイター母”の、超「達観」語録

男だろうが女だろうが、子供がいようがいまいが……

「子どもを見ていると面白いので、いつまでも見ていたい。でも、彼と私は別の人生。だから、私が頑張りたいところは頑張らせてもらうから、ご免という感じですね」

と、先述の「しょうがない」にも似た、達観の境地を披露する。

だが、嬉しい驚きだったのは、子育てとプランナーの仕事に思わぬ相乗効果が期待できることだ。

「息子を見ていると、無性に可愛いなと思う一方で、『観察者』として見ている自分がいる。もう一人の自分が、『積み木をして喜びを抱くのは人類の根源的な欲求なんだな。そりゃ『つみネコはやるよな』と冷静に分析していたりするんです。そんなママのインサイトが、企画のヒントになることもありそうです」

そんな理由からだろうか。電通のクリエイティブ職には、育休を取得する男性も多いそうだ。

申し訳ない気持ちは、つねにある

そうはいっても、中野さんの仕事は、企画した製品を商品化するうえで、ハードウエアを作る会社、ソフトウエアを作る会社、そして社内のチームなど、始終打ち合わせをする必要があるから、育児との両立で綱渡りの気分を味わうことも多い。

「今日も夜9時から打ち合わせがあるのですが、夫が繁忙期なので、子どもの保育園のお迎えに行けない。だから、まず私が息子ををお迎えに行って、ご飯を食べさせて、お風呂に入れてから、母に家に来てもらってバトンを渡し、また会社に帰って来るスケジュールを組んでいます」

現在は、注力している脳波を感知して動作する「ニューロウェア」の新作をアメリカのテキサスのアートイベント「SXSW(South by Southwest)」で発表するための出展準備に追われる。

そのため、どうしても参加できない会議があるときは、チームにわがままを聞いてもらうこともあるし、育児をするうえでは親の協力も欠かせないと言う。

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