「服装に関する指導」は、絶対この1点を誤るな 歪んだセクハラ対策が優良企業をダメにする

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「回りくどい言い方」が余計なトラブルを起こす場合も…(写真:Graphs / PIXTA)

前回記事:「パワハラ=禁止事項」発想は危険な勘違いだ

こんにちは。メンタルアップマネージャの大野萌子です。

前回、広く一般的に行われている間違ったハラスメント教育が、いかに職場に悪影響を及ぼしているかをお伝えしました。怖くて指示出しに躊躇し業務がうまく回らなくなる現象、さらには、コミュニケーション不足によりメンタル不全者を増やしてしまう現象まであるのです。

問題の一端は、ハラスメントの基準に「相手の嫌がることをしない」という、人によって感覚の違う、混乱を招く基準が使われていることにあります。そこで前回に引き続き、個々のケースをもとに、どこから「嫌がられる」可能性が高まるのか、じっくり検証してみます。

「今日の洋服、カワイイね」はアウト?

■ケース3:服装に関して何か言う

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「今日はいつもよりおしゃれだね、デート?」「あれ、昨日と同じネクタイ。家に帰らなかったのかな?」というような言葉かけは、ハラスメントになるという認識が広まってきたかと思います。これらは暗に男女の関係を連想させるものであり、「プライベートに踏み込まれた」と不快に思われてしまう可能性が大きいといえます。

では、「今日の洋服、カワイイね」だけならどうでしょう。人によっては、嬉しいと感じることもあるはずです。言う相手によっても、受け手の感情が変わりそうです。ということは、言うこと自体に問題があるわけではないのです。むしろ、「せっかくスーツを新調したのに誰にも気づいてもらえなかった」と相談を受けたことが過去にはありました。

ただ、気を付けたいことがあります。それはやはり、「カワイイね」を聞いたときの相手の反応です。

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