校長の給料は安すぎる。1500万円でもいい

藤原和博(その8)

渡邉:でも、大学の先生なんて何にも知らないですよね。

藤原:教師にとっては、少しも勉強にならない。講習をやった後の感想として、文科省の人間が「藤原さんはいろいろ批判しますけど、いいところもすごくあるんですよ。大学の教員たちは、講習を通じて現役の教師から話をきけて、現場の空気がよくわかってよかったと言っていました。われわれは、こういう成果を期待していたんですよ」と言っていたけど、とんでもないと思ったね。

渡邉:免許更新の目的は、そんなことではないですよね。

藤原:そう。そんなに現場の空気が知りたければ、普段から現場に足を運べよという話でしょ。

全体に網をかけても、おカネばかりかかる

藤原:もうひとつの問題は、各教員をABCDで評価しているんだけど、そのデータが免許更新を行う大学側に一切渡されない。

渡邉:意味わからないですね。

藤原:研修に来ている人たちが、普段どういう評価されてるかについてのデータがまったくない。

渡邉:民間では有り得ないですよね。

藤原:だから、講習はただの勉強会になっている。勉強会にさえ出れば、教員としてしっかり仕事しているということで、免許更新してもらえる。忙しくて講習に出られない教員は、通信でもいいということになってるし。

渡邉:ほとんど意味ないですね。

藤原:だから、やめたらいい。

渡邉:税金の無駄遣いですね。

藤原:本当に税金の無駄遣いだと思う。結局2〜3万人の指導力不足教員を切るために、わざわざものすごいコストをかけて、60万人の教員全員に講習を受けさせているわけ。全体主義、正解主義的なシステムがまかりとおっている。

やっぱりお上が何かのシステムを作る時には、どうしても全体主義的にせざるを得ないようなところがあるんですね。全体に対して網をかけなきゃならない。そうすると金が余計にかかってしまう。

昔みたいに国民全体の約6割が中間層だったときは、全体に網をかけても無駄になるのは2〜3割だったから、良かったんですよ。でも、今みたいに、中間層が分解した社会になってしまうと、今の統治機構では対応できない。全員に網をかけようとすると、おカネばかりがかかってしまう。

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カーリング人気萌芽の時代から、平昌五輪での銅メダル獲得まで戦い抜いてきた著者。リーダーとして代表チームを率いつつ、人生の一部としてカーリングを楽しめるにまで至った軌跡や、ママさんカーラーとして子育てで得た学びなどを語る。