全員から賛成の声をもらい、月に1回のペースで経済から政治まで外部のゲストなども招いて勉強会を継続中です。その動きは経営幹部の知るところとなり、
「あの勉強会に参加する6名こそ、将来、当社を支える人材になることであろう」
と認識されたようです。ちなみにKさんはこの勉強会を主催するまで、社内ではそれほど注目される存在ではありませんでした。この仕掛けによって、評価がグンと上がったわけです。
期待のホープの見分け方
さて、こうした取り組みをするために大事なことは、社内で期待のホープが誰かをしっかり把握すること。ただ、そんなことは人事部に聞いても教えてはくれません。
周囲でよく話題に出る人とか、先輩社員が賛辞を送る人をウォッチするのが大事です。あるいは「さすが」と思える行動をする社員の言動を、見逃さないでチェックしてください。期待の星は、短期的な業績の高さだけでなく、
・日頃の発言や発信
・何げない仕事ぶり
にさすがと思える動きがある人だったりします。
たとえば、期待の星は「これ、よろしく!」と大ざっぱに頼まれた仕事でも、「さすが」と思わせる行動をします。その理由は何でしょう? 頼まれた相手が何を期待しているか、その「意図」を汲み取る力があるからです。
本来、人に何かを頼むときには丁寧に内容を説明するべきですが、つい忙しいと「言葉足らず」で済ませてしまいがちです。私も部下に対して、
「任せた」「うまく、まとめてね」「適当にやっておいて」
などと、あいまいな指示をしてしまうことが時折あります。どこの職場でも上司や先輩が、部下や後輩に何かを頼むときに、よくある話です。ところが、こうした大ざっぱな頼まれごとへの対処は、人によって大きな違いが出ます。
無料会員登録はこちら
ログインはこちら