錦織圭「ナイス、卑怯!」で育てられた戦略脳 つねに裏をかく「if then思考」の凄み
錦織圭の「学習能力」とは
いよいよ全英オープンテニス(ウィンブルドン)が開幕する。日本の注目は男子シングルス世界6位の錦織圭。結果はもちろんだが、注目したいのは彼がその「学習能力」をどんな形で披露してくれるか。
5月に開催された全仏オープンは、地元フランスのガスケ(同12位)に敗れベスト16に終わった。最高でランキング7位になったこともあるベテランを4−2とリードしながらのサービスゲーム・デュースの場面で、どしゃぶりの雨。約1時間の試合中断後、一転してガスケに巻き返され逆転負けを喫した。
四大大会唯一、芝ではなくクレーの全仏は「魔物が棲むコート」と言われるが、クレーコートの経験が決して多くない錦織は雨水を含んだコート、水を含んで重くなるボールにうまく対応できなかったように見えた。
テニスに限らず、スポーツは想定外の出来事にどう対処していくか。順応力というか、問題解決能力が問われる。
スポーツにも詳しい脳科学者の篠原菊紀さん(諏訪東京理科大学共通教育センター教授)によると、「想定外」に対処する力をつけるには「if then」(イフ・ゼン=もし~したら~する)の思考回路を鍛えるのが重要だと言う。
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