内定を出した人が辞退すれば、企業の人員計画に影響が出ます。断りにくいからと言って、内定辞退をズルズルと先延ばしにすれば、追加募集を止めることになり、企業に迷惑をかけることは必至です。
だからこそ「相手に感謝をすること。入社しないと決めたら早々に辞退を伝えること。辞退の連絡はメールで済ませず、アポを取って先方まで出向くこと」といった踏み込んだところまで、指導している大学もあります。
それ、オワハラではありません
キャリアセンターや学生との会話では、やはり「オワハラ(就活終われハラスメント)」はこの時期話題にのぼります。内容を聞いていると確かに「オワハラ」と思われるものもあります。
一方で、意識のギャップを大きく感じるケースもありました。某私大に通うA君からの相談は、「オワハラを受けて大変で、どう対応していいかわからない」というものでした。
「オワハラ」とは、企業の採用担当が威圧的な物言いや、不安をあおるような言い方で、就活の終了を学生の意思に反して強要することです。企業の採用環境が一段と厳しくなった昨年から話題になりはじめ、オワハラという言葉はすっかり一般化しました。
しかし、その結果、オワハラという言葉が一人歩きしてしまった部分もあるようです。採用担当者が学生の意思確認をしているだけで、特にオワハラとは言えないようなものまで、オワハラと受け止めているケースもあります。
実際、A君に具体的なやり取りを聞いてみると、企業の採用担当者から「この後はどうしますか? 就活は継続予定ですか?」「内々定を承諾いただけないとこちらも今後の採用活動継続について判断できかねますので、○月○日まで、返事をお待ちしますね」と言われたとのこと。
その言い回しやトーンなどを詳しく聞くと、非常に紳士的に対応しており、あくまで「A君の意向を聞きたい」という問いかけであり、現時点での進捗状況を誠実に答えることを期待されたものでした。
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