2017年卒の新卒採用は着々と進み、最初のヤマ場を越えたといえる。企業の採用意欲は強く、面接解禁の6月1日現在での内定率は54.9%(ディスコ調べ)に達した。ただ、その中身は大学関係者によれば就活生の二極化が進んでいる。一人で複数の内定を持つ学生がいる一方で、いまだに内定ゼロの学生もいる。さらに、内定を持っていてもその企業に満足できず、就活を継続している学生が多いのも実態だ。
悔し涙を流す学生も
友人や同級生がどんどん就職先を決めていく中で、就活がうまくいっていない学生は肩身が狭く、焦りを強めている。大学のキャリアセンターにやってきて、現状の不安が募り涙を流す男子学生さえいるとのことだ。
しかし、就職戦線はまだ多くの企業で採用活動が継続されている。6月18日現在でリクナビに採用広告を掲載している企業は2万3600社もある。採用したくても採用できずに困っている企業はたくさん存在する。就活生にとっては、まだまだチャンスは残っているのだ。
ある中堅証券会社は「内定を出しても出しても辞退される」と嘆いている。6月以前から内定を出していても、その後で大手金融機関に内定した学生は中堅証券会社を辞退していく。採用担当者としては、とにかく採用活動を続けるしかないという。
また、今年は昨年よりも就活期間が2カ月も短縮されたため、企業説明会が集中し、プレエントリー数は例年並みでも説明会への参加人数が減少した企業も多い。大手人気企業の説明会に学生が集中したようだ。
無料会員登録はこちら
ログインはこちら