バリキャリ派 VS ゆるキャリ派の対立
「ワーキングマザーの敵はワーキングマザーです」(出版・37歳)と言い切る人までいる。一体、なぜなのか?
「いちばんありがちなのが、『バリキャリ派』と『ゆるキャリ派』の対立ですね」(同)
彼女によると、ワーキングマザーは大きく分けてこの2派がいて、前者は「子育てを言い訳に、パフォーマンスを下げたくない」と考える超人系。片や後者は、「子育て中なのだから、仕事は『そこそこ』で十分。低パフォーマンスも仕方がないと開き直る組」だという。
「バリキャリ派からしたら、就業中は私に面倒臭い仕事を振らないで光線を丸出しで早帰りするくせに、子どもの社員や子どもに作ったキャラ弁画像を自慢げにフェイスブックでアップするようなゆるキャリ派の行動は『女の地位を下げる』と許しがたい。
片や、ゆるキャリ派からしたら、子どもをしっかり育てながら、寝る暇を惜しんで深夜仕事に打ち込み、会社でMVPを達成するようなバリキャリ派の凄さはイタイと感じる。一人頑張られると、自分も同じパフォーマンスを求められてしまうので、『足並み揃えろよ』という気になる」(メーカー・36歳)。
また、ワーキングマザーは、そもそも困難な仕事と育児との両立を実現しようとするくらいだから、しっかり者で勝気なタイプが多い。そのため、社内のワーキングマザー同士でライバル視し合う傾向も強いという。
「ちょっとの"差"で、勝ち負けをつけたがる。子どもが1人より2人の人、2人より3人の人のほうがエラそうだし、子どもが男女揃うと、より勝ち誇る。旦那のイクメン度、親の協力度、上司の理解度、評価などをめぐって、嫉妬したり嫉妬されたりの疲れる日々」(IT・32歳)
かといって、専業主婦のママ友との付き合いは「学校の情報などを多く握っているため軽視できないが、イベントの切り盛りなどで打ち合わせすると、『ケーキはどこのケーキにする?』を議題に延々1時間話すなど、ついていけない」(出版・30歳)、「完全母乳派の専業主婦の母親に、粉ミルク批判をされてつらい」(フリー・37歳)といった具合に、骨が折れるようだ。
このように、ワーキングマザーを取り囲む状況は全方位的に障害だらけ。その上、職場では厳しい成果を要求されて疲れ果て、家に帰ったら帰ったらで職場とは180度違う母の顔にモードチェンジしなければならない。その日々はある意味、毎日が手を抜けないサバイバルだといえる。
それでも働き続ける母たちは、どうやって日々を戦い抜いているのか。
次回は、実際に企業で活躍中のワーキングマザーに登場してもらい、彼女らが実際に日々実行している、サバイバル戦略について直撃したい。
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