バラマキとえこひいき「悪さ加減の選択」

子ども手当てだけじゃない、減税だってバラマキだ!

政治に何を期待しますか?

討論番組などで投げかけられるお決まりのフレーズだ。返ってくる答えはさまざまだろう。

経済成長や充実した社会保障、雇用の安定……。

 

そもそも政治への期待は有権者として当然である

著者:砂原庸介(政治学者、大阪市立大学准教授) 撮影:今井康一

私たちが政治に期待を持つのは当然である。自分たちの期待を実現するために代表を政治の場に送り込んでいるのだ。

しかし期待はすべてがかなうわけではなく、実現されるのは、あくまでも優先順位の高いものからだ。

この優先順位を、たとえば金銭的な価値に還元できれば話は簡単だが、価値付けの仕方は人によって異なる。政治は、だからこそ難しい。

万人に共通の価値観がない中で、政治家たちは、次の選挙で自分(たち)を有利にしてくれる有権者の期待に応えることを優先する。

その方法は二つ考えられる。一つは自分たちに投票してくれた有権者の「集団」の期待を優先的に実現するという方法だ。

有権者の集団、でわかりにくければ、地域に根差した自治会、町内会、その延長線上にある団体や、産業ごとの業界団体などを、強く組織化されているものから、そうでないものまでイメージしてみるといい。いずれにしても、政治に期待する内容が明らかで、かつそのために一定の動員力を持つ集団であることがポイントになる。

この場合、政治家の側には、どの集団が自分たちのために努力したかを評価するメカニズムが必要になる。より努力した集団に、より多くの利益が提供されるべきで、評価に基づいた利益の実現が集団間の競争を促し、支持をより強固なものにする。当然、このようなメカニズムを構築できるのは、豊富な人的・金銭的資源を有する政権党のみだ。

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