21. 管楽器のフルートやチューバ、トランペットはこの頃に形式化され、皇帝ネロも愛好。軍隊ラッパも誕生した
22. 紀元前145年頃には北アフリカでパイプオルガンの原型ともいわれる「水圧オルガン」も考案された
23. しかしこれは楽器を作る目的ではなく、一定の圧力がかかっている空気を送り出すための装置として発明
24. その装置の出来を確かめるために空気を送ってみたところ、楽器のように音を奏でたといわれている
25. 水圧オルガンの時代から、オルガンはローマ宮廷や円形劇場の猛獣闘技の伴奏としてとても人気があった
26. その後、オルガンにはエジプトで生まれた楔形のふいごが用いられ、「パイプオルガン」へと変化していく
27. 6世紀後半、ローマ教皇グレゴリウス1世が各地の聖歌を統一し、次第に教会音楽が盛んになる
28. ビザンティン帝国のコンスタンティヌス帝がフランク王国ピピン王へオルガンを贈呈
29. それをきっかけに西ヨーロッパやキリスト教世界にオルガンが広まり、教会の礼拝堂にも設置されていく
初期のオルガンは鍵盤が8cm、キーも重かった
30. しかし当時のオルガンは音域が狭く、鍵盤が8cmもあり、キーも重たかったためこぶしで押していた
31. 鍵盤とパイプに風を送る弁とを繋ぐ機能が改良され、14~16世紀には現在のパイプオルガンの形が整う
32. ルネッサンス期には1本の円筒型の本体に吸口と押穴が7つ開いている初期「フルート」も生まれている
33. 当時フルートという言葉は横笛のみならず縦笛の「リコーダー」に対しても使用されていた
34. イングランド国王ヘンリー8世はリコーダー愛好者として知られ、自身でもよく演奏したという
35. 彼は4~9本のリコーダーが入ったケースを常に持ち歩き、これらは互いに調和するよう調音されていた
36. エリザベス朝に入ると、当時の騎士にとって剣とともに欠くべからざる「リュート」という楽器が誕生
37. リュートは西洋梨を半分にしたような弦楽器で琵琶にも似ており、マンドリンやギターの前身といわれる
38. リュートのように弦を指や爪で弾くのではなく、弓で弦を擦る「バイオル」も14世紀頃から登場していた
39. バイオルのような擦弦楽器の先祖的存在はアラビアの「ラバーブ」といわれるが、それが世界各地で発展
40. 中世ヨーロッパの「レベック」や「フィドル」、中国の「二胡」や「馬頭琴」もその発展形とされる
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