「ゆとり部下」に泣かされる人は、何が問題か 指導の方向性を誤ると自分も組織も疲弊する

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さて、上司と部下のコミュニケーションに戻りましょう。本来管理職は、部下の可能性を引き出すために、若者ひとり一人の気質を見極め、ピグマリオン効果やブーメラン効果を意識しながら、彼・彼女にはどういうメッセージが有効なのかを検討する必要があります。そして、そのメッセージに信憑性を持たせるために、自分自身の信用を高めるコミュニケーションを日頃から醸成しておくことも肝要です。

また、これも何度も書いていることですが、メッセージは「ソリューション・フォーカス(解決志向、未来志向)で発信しましょう。「なんで出来ないんだよ(原因思考)」ではなく、「どうしたら出来るようになるかな(解決志向)」。このほうが、管理職が欲しいソリューションに確実に近づけます。

それでも、人にはやはり相性があります。そこで以下、どうしても気質が合わない部下(上司)と上手く接するためのアンガーマネジメントテクニックをひとつご紹介します。その名は「ブレイクパターン」。いつも自分が怒るパターンを変えてしまおう、という試みです。

いつもと違うことを、一つだけしてみよう

誰しも、怒りが湧く状況というのは、パターン化していることが多いもの。まずはその「自分が怒るパターン」を書き出してみましょう。すると、「似たようなタイプの人に」「似たような状況で」「似たようなことを言っている」ことに気づきます。これらのパターンを自ら壊せれば、負のサイクルに陥らない柔軟性、洞察力が身についてきます。

やり方のポイントは、「Do One Thing Different(いつもと違うことを一つだけする)」です。たとえば、「頻繁に衝突する部下と話すときに、一言だけ感謝の言葉を添えてみる」「何気ない会話の中で、部下の所持品をさり気なく誉めてみる」といったことです。

こんなふうに、パターン化し凝り固まった行動を、意識的に少し変えてみることが、自分の意識を変えるきっかけになります。人の欠点を探す作業はエンドレスで、怒りを増幅させますが、人の長所を探す作業は感性を高めるとも言われています。

相性が合わない離れた世代の部下に対し、皆同じと一括りに考えるのは、相手にとっても自分にとっても、そして組織にとっても不幸なこと。ちょっとフレームを変えてみることで、予想していなかったような素晴らしい上司と部下の関係を築けるかもしれません。

アンガーマネジメントに興味を持たれたかたは、拙著『パワハラ防止のためのアンガーマネジメント入門』(東洋経済新報社)をご高覧ください。

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