海外生産の現地化を徹底する日産の購買戦略

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海外生産の現地化を徹底する日産の購買戦略

日産自動車は15日、購買・生産活動に関する説明会を開催、グローバル生産でのコストダウンに向けた強化策を明らかにした。「海外生産における100%現地化」「開発から配送までのトータルコストの削減(TdC)の徹底」「ルノーとの部品共通化」をコストダウンの重点ポイントに掲げた。
 
 海外生産の100%現地化では、新興国での生産を含めて、2015年度に材料まで完全な現地化を目指す。今後の自動車市場の成長は新興国が支えることとなるが、これまでのように主要部材を日本など成熟国から供給していたのではコストダウンが進まない。また新興国も自国経済発展のため現地調達義務などを強めており、そうした法規制に対応する必要もある。地域別にそれぞれ年度目標を定め、現地化率を高めていく。
 
 また、現地化だけでなく、部品会社からの調達網の改善も図る。物流費用のかさんでいる部品をピックアップし、それぞれについて近接地域から調達を促進する。具体的には、部品会社に対して、部品ごとにガイドラインを示し、日産工場内への工場立地や隣接地への立地、近隣地区への進出を求めていく。
 
 TdCでは、従来、製造や調達などがそれぞれ独自に取り組みがちだったコスト削減活動について、開発から配送までのトータルの採算管理の総責任者を工場長とし、総合的なコストダウンを進める。さらに国別・工場別の理論的な最低コストを算出、これをベンチマークにしてコスト削減を進める取り組みも開始する。まず、15車種をグローバルで指定してスタートする。

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