紛糾!PTA役員決めを乗り切る3つの方法 嫌すぎるPTAを変える絶好のチャンス?!

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最近は学校も、PTAの自動強制加入を可能にする「名簿の無断流用」が違法であることを認識していますから、訴訟になるのを避けるため、「参加しない」という保護者を守ってくれることが期待できます。(参照「学校はなぜ、治外法権になってしまうのか」

もしかしたら、残念ながら先生の手が及ばず、欠席裁判のまま、委員を押し付けられてしまうこともあるかもしれません。そのときは、あくまで「引き受けられない」(または退会する)という旨を、PTAと学校に文書で伝えておきましょう。

そうすれば「委員になったのに、何もやらなかった」などと言われることは避けられます。

また、いまのPTAではクラス役員を断る際に「できない理由」を言わされることが一般化していますが、言いたくなければ言う必要はありません。空気が悪くなっても、がんばって沈黙を守るのです(じつは筆者も6年前、体調が悪かったときにこれをやりました)。

個人的な事情を話したほうが、その場で角が立ちにくいのは事実ですが、そもそもPTAは任意加入のボランティアなのですから、「理由を言わないとやめられない、役員を断れない」というほうがおかしいのです。

(個人情報の問題についてはこちらを参照「小学校で大流行「2分の1成人式」の"異様"」

もし、どうしても事情を言わされるという場合は、教頭先生か校長先生にでも相談してみてください(ついでに筆者にもご連絡ください)。

学校を通して断れば、一般の保護者には知られない

クラス役員を断ったり、PTAをやめたりすると、「子どもが何か不利益をこうむるのでは」とか「ママ友関係が悪くなるのでは」ということが心配かもしれませんが、これは意外と、大丈夫ではないかと思います。

いまは大概どこのPTAにも、「じつは非加入」という人が数名はいるものです。

PTAの役員さんで「役員になって初めて、仲のいいお母さんが非加入だったことを知った」という人もいますし、逆に非加入の人で「周りの人たちはみんな、わたしが非加入だと知らない」と言っている人もいます。

非加入者の情報は、一般のPTA会員には知らされないのです(当然のことですが)。

数年前までは、「加入しないと、お子さんが……」などと本部役員さんから脅迫されたり、保護者本人が嫌がらせを受けたりするケースも珍しくなかったようですが、最近は役員さんや学校の理解も進んできたため、それほど悪質な対応を受けるケースは減っているのではないかと思います。

この時期、よく「嘘をついてクラス役員を断る」といった手法が話題になりますが、とても残念な気持ちになります。

もしどうしてもやりたくないのなら、嘘をつくのではなく、全力で役員を断るなり、PTAをやめるなりしたほうがマシではないでしょうか。

「そんな、角を立てるようなことをしたくない」というのであれば、クラス役員を引き受けて、是非このような状況を変えていただけたら、と思うのですが。

日本中のPTAから、醜い押し付け合いがなくなるように祈っています。

大塚 玲子 ノンフィクションライター

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おおつか れいこ / Reiko Otsuka

主なテーマは「いろんな形の家族」と「PTA(学校と保護者)」。著書は当連載「おとなたちには、わからない。」を元にまとめた『ルポ 定形外家族』(SB新書)のほか、『PTAでもPTAでなくてもいいんだけど、保護者と学校がこれから何をしたらいいか考えた』(教育開発研究所)『さよなら、理不尽PTA!』(辰巳出版)『オトナ婚です、わたしたち』(太郎次郎社エディタス)『PTAをけっこうラクにたのしくする本』(同)など。テレビ、ラジオ出演、講演多数。HP

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