なぜ保護者同士の対立は「泥沼化」するのか

PTAでの"全否定合戦"を乗り越える方法

子どものため、この気持ちはみんな一緒なのに、なぜ保護者同士は対立してしまうのでしょうか(写真 : tooru sasaki / PIXTA)
子どもがいる人は、ほぼ誰もがかかわることになるPTA(Parent-Teacher Association)。学校と保護者、地域との橋渡し役を期待されるこの組織には、さまざまな謎や問題が付きまといます。いったいPTAとどうかかわるべきか?『PTAをけっこうラクにたのしくする本』の著者・大塚玲子が迫ります。
※前回記事:「おやじの会」はPTAの代わりになれるか?

「お化け屋敷が怖すぎる」問題

先日、読者の方(仮に「Aさん」と呼びます)から、こんな悩みを伺いました。

Aさんの子どもが通う幼稚園では、毎年秋にハロウィーンのイベントを行っています。そのイベントではいつも、保護者の有志が「お化け屋敷」のコーナーを提供しているそうです。
ところが、そのお化け屋敷が「子どもには怖すぎる」とのこと。
当初は“ちょっと暗い部屋の迷路”という程度だったのが、年々エスカレートしていき、ここ数年は“ほぼ真っ暗な部屋”に。魔女やスケルトンの扮装をした保護者が待ち構え、逃げ惑う幼児を捕まえるなど、“大人でも苦手な人はムリ”というレベルになってしまったのだとか。
Aさんの娘は、怖いものが大の苦手。「娘を、そんなお化け屋敷に入らせたくない」と思ったAさんは、「もう少し“怖くないお化け屋敷”に戻してほしい」とほかの保護者にかけあいました。
ところが、ほかの保護者は「怖くなかったら、お化け屋敷ではない」と言って、とりあってくれません。
当初、幼稚園の側は「保護者同士の話し合いに任せる」というスタンスでしたが、Aさんとほかの保護者の対立が深まるにつれ、しだいに「お化け屋敷は怖くないとつまらない」という多数派の保護者につくようになっていきました。
すると、初めはAさんといっしょに声をあげてくれた数人の保護者も、だんだんと口を閉ざすように。Aさんは孤立し、もはや転園も検討せざるをえない状況にあるとのこと……。
次ページ保護者間の意見対立、そのとき学校や園は?
ライフの人気記事
トピックボードAD
関連記事
  • 新型コロナ、長期戦の混沌
  • 角田陽一郎のMovingStudies
  • ポストコロナのメガ地経学ーパワー・バランス/世界秩序/文明
  • 最新の週刊東洋経済
トレンドライブラリーAD
人気の動画
ウエルシアがイオンと挑む「ドラッグストア飽和」打破の勝算
ウエルシアがイオンと挑む「ドラッグストア飽和」打破の勝算
東芝、会社「3分割」に残る懸念
東芝、会社「3分割」に残る懸念
企業同士の取引で「値上げラッシュ」が起きている
企業同士の取引で「値上げラッシュ」が起きている
百貨店の最終兵器「外商ビジネス」が抱える難題
百貨店の最終兵器「外商ビジネス」が抱える難題
アクセスランキング
  • 1時間
  • 24時間
  • 週間
  • 月間
  • シェア
トレンドウォッチAD
「非財務」で生きる会社、死ぬ<br>会社 企業価値の新常識

今や株価を決める最大の要因は「非財務情報」というのが世界の常識に。優れた開示を行えば企業価値の向上につながる一方で、開示が不十分だと株を売られるリスクも。企業価値の新常識をめぐる混乱とその対処法に迫りました。

東洋経済education×ICT