子どもがいる人は、ほぼ誰もがかかわることになるPTA(Parent-Teacher Association)。学校と保護者、地域との橋渡し役を期待されるこの組織には、さまざまな謎や問題がつきまといます。いったいPTAとどうかかわるべきか?『PTAをけっこうラクにたのしくする本』の著者・大塚玲子が迫ります。
「子どもがいなくてよかった」とまで言わしめる団体
先日、子どもがいない友人から「PTAって大変そうだね? 子どもは欲しかったけれど、PTAのことを考えると『いなくてよかった』と思う」と、真顔で告げられました。
友人が前向きになれたことはよかったですが、そこまで嫌われているPTAって、ある意味スゴイなとも思いました。
先に行われた朝日新聞のPTAに関するアンケートでも、「PTAは少子化の一因」とする意見が散見されました。中にはズバリ「私が第2子をあきらめた理由のひとつはPTAです」という声も。
そもそも、PTAはなぜ、ここまで嫌われるのでしょうか? 原因は、いろいろ考えられます。たとえば……
1 「平等な負担」が目的化しているから
2 やり方に無駄が多すぎるから
3 人間関係そのものが忌避されているから
丁寧に見ればまだほかにも原因はありますが、今回はこの3点について、順番に見ていきましょう。
●嫌われる理由1 「平等な負担」が目的化しているから
委員や役員決めをする際、保護者の間に漂う、いや~な“押し付け合い”の空気。これも、PTAが嫌われる最も大きな要因のひとつです。
この陰湿なシチュエーションは、保護者が「平等な負担」を求め合うことによって引き起こされます。
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