PTA委員を買って出るべき、これだけの理由 今年も恐怖の季節がやってきた?!

(写真:PG1104NA / Imasia)
子どもがいる人は、ほぼ誰もがかかわることになるPTA(Parent-Teacher Association)。学校と保護者、地域との橋渡し役を期待されるこの組織には、さまざまな謎や問題がつきまといます。いったいPTAとどうかかわるべきか?『PTAをけっこうラクにたのしくする本』の著者・大塚玲子が迫ります。
「委員決め」は恐怖のイベント?
新学期です。あの悪名高い「委員決め」の季節です。
よく「役員決め」と呼ばれていますが、4月の保護者会で行われるのは、正確には「委員(クラス役員)決め」です。本当の「役員決め」はPTA本部役員(=会長・副会長・書記・会計)の選出を指し、通常は年度末までに行われます。両者はごっちゃにされがちですが、別モノですのでご注意ください。
「本部役員」というのは、要は「PTAのまとめ役」のようなもので、多くの場合、委員長や学年長をやった人の中から選ばれます(父親の場合はそうとも限らないのですが)。ですから実際のところ、一般の保護者にはそれほど接点がありません。
これに対して「委員」は定員が断然多いため、ほぼすべての保護者があたる可能性があります。
「委員」には、たとえば保護者向けの講演会などを企画・主催する「文化委員」、広報紙を発行する「広報委員」、本部役員を選出する「選考委員」などがあり、各クラスからひとりか数名ずつ選出されます(委員の名称や種類、仕事内容はPTAによって異なります)。
さて、この「委員決め」は本部役員の選出同様、いかに恐ろしいものであるか、多くのメディアで取り上げられてきました。引き受ける人が少なく、陰湿な空気になりがちだからです。
たとえば、よくあるのはこんな光景です。
・全員が下を向いて押し黙り、沈黙が何時間も続く
・「(介護や病気など)こういう事情があるので、委員をやれません」という、不幸の告白大会が始まる
・高学年になると、まだ委員をやっていない人が糾弾され、委員を押し付けられる
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