しっかり貯金したいなら、家計簿に頼るな

「企業会計」で考えれば、簡単に仕分けできる

・給料―基本的な生活費=基本的な収支(本業の利益)

・本業の利益―よくある高額出費=経常利益

・経常利益―たまにある高額出費=純利益(貯金額)

2段階の計算と比べて、経常利益の計算が加わっただけでそこまで複雑にはなっていないことがわかる。

個人的にはマネーフォワードやfreeeには、こういった基本的な生活費とそれ以外の支出を分類する機能や、一定額以上の支出を目立つように表示させる機能がついてくれればより便利になるのに、とも感じる。

家計管理で発生する問題の多くは企業会計で言う「純利益」しか計算しないことが原因で発生する。このように二段階や三段階で収支を計算すれば、家計の把握は容易になる。

なぜ家計を管理する必要があるのか

『住宅ローンのしあわせな借り方、返し方』(中嶋よしふみ著、日経DUALの本)。FPの著者が300件の相談からわかった住宅ローンの“非常識”を徹底分析。上の画像をクリックするとアマゾンのサイトにジャンプします

最後になるが、なぜ家計簿をつけるのか。なぜ家計を管理しないといけないのか。つまり家計を管理する目的は何かということだが、それは欲しいモノ・やりたいことにおカネを使うため、つまり何におカネを使うのか筆者の意思で決めるためだ。

子どもによい教育を受けさせたい、家を買いたい、趣味におカネをかけたい、など人によって何におカネを使いたいかは異なる。

たとえば月収が50万円、基本的な生活費が30万円ならば、残りの20万円を食べ歩きに使うか、旅行に使うか、貯金しておくか、どのように割り振るかは個人個人が自由に決めればいい。

筆者は、普段は住宅購入の相談に乗っているが、いくらまでなら買って大丈夫ですか?といった予算の相談を必ず受ける。あるいは食費は収入の○%が目安、といったほかのFPのアドバイスなども目にする。これらはすべて「受け身」の発想であり、強い違和感を覚える。

いくらかかってしまうか、いくらなら大丈夫か、他人はいくらかけているか、といった受け身の発想ではなく、「自分は何にいくらおカネをかけたいか?」と自分の意思で考え、決めるべきだ。他人がどうであろうと、問題がない範囲であれば好きな家を買えばいいし、食費にいくらかけようと個人の自由だ。

特に家を買う、子供が生まれる、進学をさせる、あるいは転職をして収入が一時的に減ってしまう……といった人生の転機では、自身の決断によって家計の収支がどのように変化するか? それを把握できるかどうかがその後の人生に大きな影響を与える。自分の意思でおカネをコントロールするために家計を管理する、と考えることが肝要だ。

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