沖縄・普天間基地問題、米国は妥協案も視野に最重要な同盟関係維持

ブックマーク

記事をマイページに保存
できます。
無料会員登録はこちら
はこちら

印刷ページの表示はログインが必要です。

無料会員登録はこちら

はこちら

縮小

嘉手納基地へ移転は可能

米政府関係者の多くは、海兵隊のヘリコプター部隊は同じ沖縄の嘉手納空軍基地へ問題なく移転することが可能だと理解している。嘉手納基地は米国戦略上、世界で最も重要な基地の一つで、米空軍はこの基地を拠点として東アジアや中東での軍事行動や平和維持活動に着手することができる。また、米軍による日本防衛にとっても不可欠な存在だ。

その嘉手納基地は未使用のスペースを十分に確保しており、危機が発生した際、兵力増強に利用できるよう配慮がなされている。

ところが、海兵隊と空軍は、官僚的な縄張り意識から、空軍の飛行機と海兵隊のヘリコプターが同じ基地を使用することに抵抗を示し、その危険性を主張している。だが、この主張はナンセンスだ。実際、ヘリコプターと戦闘機がスペースに余裕のない米海軍所属の空母上にそろって配備されているが問題は生じていない。

一方、自民党は普天間の代替施設建設を表面的には支持しているが、実現に向けての動きはみられない。自民党の改革派は、代替施設建設を自民党建設族と建設会社にとって“おいしい公共事業”とみている。

また、今年中に政権を獲得する可能性のある民主党は、新たな施設の建設に強く反対している。

事態は膠着状態に陥っている。米国が代替施設建設を望む一方、日本政府は表面上これを支持しつつ、実際には熱心に取り組んでいない。

米国側は、キャンプシュワブ海兵隊基地の沿岸に普天間に代わる代替施設が建設されない可能性が高まっていると認識している。その場合、海兵隊のヘリコプター部隊は嘉手納に移転することになるだろうが、それは非常にとげとげしい空気の中で行われるだろうとみている。

関連記事
トピックボードAD
政治・経済の人気記事