フォード次世代車にアマゾンがかかわる理由

自動車の始祖は、自動運転の未来を見据える

プレスカンファレンスにて登壇するフォードCEOのMark Fields氏

世界の自動車業界の1年はアメリカのデトロイトで幕を開ける。今年も1月中旬に開かれたデトロイト・モーターショーのことである。若きヘンリー・フォードが自動車の大量生産することに成功した彼の地は自動車業界にとって今でも特別な場所だ。

しかし、自動車業界の年初の話題はこのところ、ラスベガスから発信されている。その晴れ舞台は毎年1月に開催される世界最大の家電IT見本市「CES」(コンシューマー・エレクトロニクス・ショー)だ。主催はCTA(Consumer Technology Association:全米民生技術協会)。今年は約247万平方フィート(東京ドーム約5個分)の会場に3800超のブースがひしめき合い、1月6日から9日までの会期中に国内外から17万人が来場した。

「電気モノはラスベガス、機械モノはデトロイト」

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少し前までCESで発表される自動車の話題といえばカーナビやオーディオ機器が中心だったが、2010年ころから車載テレマティクスなどIT関連技術の発表が増加し、最近では自動運転のコンセプトモデルが毎年のように披露されている。自動車メーカー各社は「電気モノはラスベガス、機械モノはデトロイト」と使い分けているようだ。

グーグルやアップルなどもタイミングを合わせて自動運転車の情報を発信するので、市場はいや応なく盛り上がるわけだが、CESの長い歴史の中で自動車は新参者だ。CES取材常連のジャーナリストやエンジニアは「良くも悪くもCESが変わった」と口をそろえる。

自動車業界は経済規模が大きく、ブースも広くて華がある。「CES期間中のホテル料金が高騰しているよ」というITジャーナリストのボヤキはCESに自動車関係者が集まることが定着したことの証であり、家電業界やIT業界にとってビジネスチャンス到来の福音なのだ。ただし、CESはスタートアップ企業やベンチャー企業にも等しく出展のチャンスが与えられ、来場者が金の卵を見いだす場でもある。大資本算入を受け入れつつも、CESがモーターショー化し、宝探しの楽しみが奪われることには警戒感を示す人が多かった。

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